子どもたちが仲良く過ごす姿は、見ていてほほえましいものですよね。しかし、相手のお子さんがはじめて家へ遊びに来るとなると、予想もしない出来事に戸惑うこともあります。これは、小学1年生の娘のお友達が来た日のエピソードです。
元気いっぱいな男の子

ある日、娘のお友達Y君が、わが家へ遊びに来ました。二人はその前に公園で思い切り体を動かしてきたばかりで、ズボンも靴下も砂まみれ。元気いっぱいに遊んできた様子がひと目で分かりました。
お菓子を食べながら二人で楽しそうに笑い合う様子はとてもかわいらしく、「仲良いお友達ができてよかった」と安心して見守っていました。
ところが、その穏やかな時間は長く続きませんでした。Y君はスナック菓子を食べながら部屋の中を歩き回り、ベタベタした手でテーブルやソファを触っています。思わずウエットティッシュを差し出すと、「いらないよ!」と満面の笑み。
(いや、そういう意味じゃなくて…)
心の中でツッコミを入れながらも、まだ1年生だし、と自分に言い聞かせていました。
冷蔵庫の中身をダメ出し

しばらくすると、Y君が「他のジュースがいいな!」と言いました。「何が飲みたい?」と聞いた瞬間です。彼はスタスタとキッチンへ向かい、ためらうことなく冷蔵庫をガチャッ。
「あ、おばちゃんが出すから…!」
慌てて近づいたものの、すでに冷蔵室だけでなく野菜室まで開けています。ベタベタした手で飲み物を次々と取り出し、「あ、やっぱりこっちじゃない」と戻しては、別の飲み物を探しています。そして最後に放ったひと言が、
「全然いいのないじゃーん!」
思わず苦笑い。悪気はないのでしょう。でも、あまりにも自由すぎる行動に驚きました。
寝室へ一直線!

ようやく落ち着いたと思った矢先、今度は「ねぇ! 上に行こうよ!」と娘を誘い、ドドドッと階段をかけ上がっていきました。
「待って!」
後を追うと、すでに彼は寝室。しかも、公園帰りで砂だらけのズボンと靴下のままベッドへ上がり、ぴょんぴょん飛び跳ねはじめたのです。普段ならそんなことをしない娘まで、一緒になって大はしゃぎ。
「二人とも、おりて!」
この日はじめて、私は少し強めの口調で声をかけました。二人は素直におりてくれましたが、シーツや布団にはしっかり砂が。その後、即、洗濯行きが確定したのでした。
笑顔で返したけれど…
Y君が帰ったあと、砂だらけになったシーツを洗いながら、思わずため息。なんだか妙に疲れました。一方、娘はとても楽しかったようで満足げ、思い返せばY君も終始ニコニコしていました。子どもたちにとっては、きっと最高の一日だったのでしょう。
その夜、「今日はありがとう! また遊びに行かせてね!」とY君ママからのLINEに「もちろん!」と返信しました。でも…そのメッセージを送り終えたあと、心の中では小さくつぶやいたのです。
「次は、ママも来てもらおう」
パワフルなお友達を迎える大変さを身をもって知った、忘れられない一日になりました。
(ファンファン福岡公式ライター/大空 琉菜)





