中学生の頃、部活で仲良くなった友達は、周囲の悪口をわざわざ私へ伝えてくる子でした。 母へ相談すると、思いがけないアドバイスが返ってきます。その言葉を胸に友達と向き合った結果、人間関係に少しずつ変化が訪れました。
「○○ちゃんが悪口を言ってたよ」その一言から始まった

中学生の頃、私はテニス部の活動の中で仲良くなった友達がいました。休み時間や部活動の合間にはよく話をし、一緒に過ごす時間も増えていきました。気が合う友達ができたことが嬉しく、学校へ行くのが楽しみだったことを覚えています。ところが、ある時からその友達は私にこんなことを言うようになりました。
「○○ちゃんが、あなたの悪口を言っていたよ」
最初は「教えてくれてありがとう」と思いました。しかし、それは一度だけではありませんでした。何度も同じような話を聞くたびに、胸がざわつき、不安な気持ちになっていきました。
悪口を聞くたびに心が疲れていった私

誰かに悪く思われていると知ると、気にしないつもりでも頭から離れません。
「本当にそんなことを言っていたのかな」
「私に悪いところがあったのかな」
そんなことばかり考えるようになりました。一番つらかったのは、その話を伝えてくるのが信頼していた友達だったことです。
「どうしてわざわざ私に伝えるのだろう」
悪口を言った相手よりも、その友達に対して複雑な気持ちを抱くようになりました。悩み続けることが苦しくなり、私は母へ相談しました。
母から教わった忘れられない一言

私の話を最後まで聞いた母は、静かにこう言いました。
「その子はあなたの友達なんだから、もちろん悪口を言われた時に『そんなことないよ』って言い返してくれたんだよね?」
私は返事ができませんでした。その友達が相手にどう返したのか、一度も聞いたことがなかったからです。母は続けました。
「もし言い返してくれていないなら、その子も悪口を言っている人と同じように、あなたを傷つけていることになるよ」
さらに、今でも忘れられない言葉を掛けてくれました。
「悪口を気にしないのは難しいけど、最高の人生にするには、あなたが本当に大切だと思うことに全力を注げばいいんだよ」
その言葉を聞いて、不思議と心が軽くなりました。
勇気を出して伝えた言葉が関係を変えた
後日、その友達がまた「○○ちゃんが悪口を言っていたよ」と話しかけてきました。私は勇気を出して母の言葉を伝えました。
「友達なんだから、その時ちゃんと『そんなことないよ』って言い返してくれたんだよね?」
友達は一瞬「えっ」という表情になり、何か言おうとしましたが、言葉にならない様子でした。私は続けます。
「もし次に私の悪口を聞いたら、ちゃんと否定してね。私もあなたのことを悪く言っている人がいたら、『そんなことないよ』って伝えるから」
そして最後に、ずっと心にためていた気持ちを伝えました。
「それと、私は大好きな友達から、わざわざ悪口を聞きたくない。だから、もう伝えないでほしい」
言い終えた時は緊張しましたが、不思議と後悔はありませんでした。それ以来、その友達が私に誰かの悪口を伝えてくることはなくなりました。部活動では一緒に活動を続けましたが、以前のように行動を共にすることは少なくなり、自然と距離ができていきました。
その一方で、それまであまり話したことのなかった同級生と少しずつ仲良くなりました。
「この子とは仲良くならないだろうな」と思っていた相手が、気付けば一緒に笑い合える友達になっていたのです。人との縁は、本当に分からないものだと感じました。
友達との距離が教えてくれた人間関係の大切さ
あの出来事を通して、私は「誰と一緒にいるか」は、自分で選んでいいのだと学びました。嫌な気持ちを我慢し続けるより、自分の思いをきちんと伝える勇気も大切です。もちろん、その結果として距離ができることもあります。しかし、その分、新しい出会いや心地よい人間関係が生まれることもあります。
あの日、母が背中を押してくれた一言があったからこそ、私は自分らしくいられる友達と出会えました。今でも人間関係に悩んだ時は、母のあの言葉を思い出しています。
(ファンファン福岡公式ライター/わーちゃん)





