2歳前後の子どもは、好奇心の塊。親の目が離れた隙に悪戯をしたり、危険に遭遇しそうになったりして、驚いた経験のあるパパやママは多いでしょう。わが家での、目を離した少しの時間で肝が冷えた珍事件についてお話しします。
赤く染まる部屋

2歳になったばかりのころ、息子は好奇心旺盛。
キッチンのコンロを捻ろうとしたり、浴室に忍び込んでシャワーを出したり、ベランダの植木鉢をひっくり返したり。室内の危険な物は片付けていましたが、何をするかわからないので、朝起きてから夜眠るまで気が抜けません。
息子は午後に1~2時間お昼寝。この時間が日中で唯一私がリラックスできる時間です。
ときには私も一緒にお昼寝し、体力を回復していました。
その日もお昼を食べた後、息子は遊びながら眠たそうにしていました。
「ちょっとお昼寝しようか」と声をかけると、素直に和室に来て横になります。
タオルケットをおなかに掛け、一緒に寝そべると、私もウトウト。息子が眠った後、一緒に眠ってしまいました。
物音が聞こえたので、ハッと目を覚ますと、隣でお昼寝していたはずの息子がいません。
飛び起きて時間を確認すると、横になった時間から20分ほど経過していました。
キッチンから物音が聞こえます。
「○○くん」と、息子の名前を呼びながら音のほうへ向かいました。
和室からキッチンに繋がるドアを開くと、床にペタンと座りこんでいる息子がいます。
そして、息子の服や周囲に「赤い跡」が点々と付着しているのが見えました。
好奇心旺盛で危険なものにも平気で突っ込んでいく息子。しかし、怖いもの知らずのくせに言葉は未発達で、体の変調をうまく訴えられません。
大ケガしているのかもしれない。私の心臓はドッと鳴り、嫌な汗が一気に噴き出します。
「どうしたの!?」
驚きの正体は…

息子は、叫びながら駆け寄る私をぽかんと見つめていました。
一見すると赤い液体が血のように飛び散っていましたが、よく見れば薄緑色が混ざっています。
息子は冷蔵庫のすぐ横に座っていました。野菜室が半開きになっています。
息子の傍らには空になったプラスチックパック。
パックには「ミニトマト」と書かれています。
ええ!?トマト?…
混乱する私ですが、息子は上機嫌。
「おいちーの」と言いながら、握りしめた右手を口元に近づけ、ちゅうっと吸いました。
「もしかして、トマト食べてる?」
息子の手を開いてもらうと、握られていたのはミニトマト。
息子はトマトを一口吸うと、ポイッと床に捨て、小さな手のひらで容赦なく叩き潰します。
「とまと、おいちー!」
息子はトマトがつぶれる感触が楽しいのか、投げ捨てた実を何度も叩いていました。
私は一気に安堵し、その場にへたり込んでしまいます。キャッキャとはしゃぐ息子を前に
「トマトおいしくて良かったね…」と、力なく笑うしかありませんでした。
珍事件で学んだこと

珍事件の犠牲者はミニトマトとキッチンの床だけでした。
しかし、もしも冷蔵庫が食器棚だったら、包丁を収納している場所だったら、と思うとゾッとします。
そういった戸棚には開閉防止のベビーロックを取り付けていますが、大人の様子をよく見ている息子は、すこし前から自分で取り外せるようになっていました。
子どもの成長と好奇心を止めることはできず、「危険なものは絶対に手の届く範囲に置かないようにする」と決め、この出来事の後は陶器・ガラス製品・刃物などを高い場所へ移動しました。
現在、息子は危険なものを自分で判断できる年齢になりましたが、あの頃は気の抜けない日々だったなあと思い出します。けれども、目の離せない時期はほんのわずかなんですよね。今となっては、無邪気な悪戯も良い思い出です。
(ファンファン福岡公式ライター/芦谷)





