小学1年生の娘が、ある日を境にお風呂で泣いてしまうようになりました。手を貸しても、そっと見守っても泣いてしまう。親としてどう接するのがベストなのか悩み続けます。約1カ月経ってから、ようやく彼女の本当の気持ちに気付けました。
「なんで勝手に入ってくるの!」

娘が小学1年生になったばかりの頃の出来事です。
ある日、小学校から帰宅した娘に留守番をお願いし、保育園へ息子を迎えに行きました。帰宅すると、リビングに姿がありません。代わりに、お風呂場から水の音が聞こえてきました。
「まさか…」
慌ててお風呂場の扉を開けると、娘は裸のまま一人でシャワーを浴びようとしていました。寒い日だったにもかかわらず、お湯はまだ出ておらず、湯船も空のままでした。
「お湯出ないよ! このボタンを押さないと」
そう言って給湯ボタンを押した瞬間、彼女の表情が一変しました。
「なんで勝手に入ってくるの! 一人でやりたかったのに!」
そう叫ぶと、娘は大泣きしてしまいました。娘は以前から、自分でやろうとしている時に口を出されると、一気に気持ちが乱れてしまうタイプでした。分かっていたはずなのに、寒さが気になって、つい先回りしてしまったのです。
見守ることにしたら

数日後、また同じような出来事がありました。今度は私が家にいる時、娘が
「一人でお風呂に入る!」と言い出したのです。
この前は手伝って失敗したから、今日は自分でできるまで待とう。そう決めて、あえて声をかけず、家事をしながら様子を見ることにしました。しばらくすると、お風呂場から小さなすすり泣きが聞こえてきます。
慌てて見に行くと、娘は涙を流しながら言いました。
「なんで来てくれないの…」
話を聞くと、パジャマを用意し忘れていたため、どうすればいいか分からず、私が来てくれるのを待っていたそうです。
(え…、それで泣く?)
手伝えば泣かれ、見守っても泣かれる。私はどうしたらいいのか分からず、困ってしまいました。
それから約1カ月、似たようなやり取りが続きました。手を出そうとすると
「手伝わないで!」
そう言われたので次は様子を見ることにします。すると今度は
「なんで来てくれないの!」と泣き出すのです。
そのたびに、「今日はどっち?」「今行く? もう少し待つ?」と、私は毎日のように答えのない正解探しをすることになりました。
親として試行錯誤を繰り返した結果

そんなことを繰り返しながら、娘の様子を見続けているうちに、気付いたことがありました。彼女は「全部一人でやりたい」のではなかったのです。
一人で挑戦してみたい。でも、本当に困った時には助けてほしい。
その気持ちを、まだ自分でもうまく言葉にできなかっただけだったのです。
今では娘も
「ここだけお願い」と自分から助けを求められるようになりました。
当時は毎日のように戸惑い、「どうしたらよかったの?」と悩み続けていましたが、娘にとっては、あの1カ月は自立へ向かって一歩ずつ進んでいた時期だったのでしょう。
私にとっては悩むだけの1カ月でしたが、今思えば、娘が本当に望むことを考える大切さを学んだ時期でした。私も親として一緒に成長できたんだと思います。
(ファンファン福岡公式ライター/大空 琉菜)





