大型ショッピングモールで、異常なほど周囲の視線を集めていた少女。気になって近づいた私が目にしたのは、思わず怒りを覚える衝撃的な光景でした。注意するべきか、店員さんに報告するべきか…。今思い出しても後悔と怒りが湧いてくる出来事です。
なぜか周囲の視線を集めている少女
家族で大型ショッピングモールに出かけたときのことです。少し前を、家族が歩いていました。その家族の中には小学生くらいの女の子がいたのですが、すれ違う人たちはみな、衝撃を受けたような表情でその子を見ていました。
すれ違う人たちの驚き方からは、何か尋常ではない雰囲気が感じられます。「いったい何がそんなに珍しいんだろう…?」そう不思議に思いつつ、私たちもその家族を追い越そうとしました。
目を疑う、思いもよらない光景

その家族を追い越そうとしたとき、私は思わず目を疑いました。なんと、女の子の肩には小さな子ウサギが乗っていたのです。しかも、リードもされず、ただ不安定な肩の上に乗せられているだけ。大きな音と明るい照明に囲まれた大型ショッピングモールの中で、子ウサギは怖がって震えていました。女の子は、まるでぬいぐるみを扱うかのように子ウサギを雑に扱い、何度も子ウサギを落としそうになっていました。周囲の人たちが驚いた表情で見ていた理由が、ようやく分かりました。
可愛がる気持ちは分かるけど…目の前の光景に怒り
私たち家族もウサギを飼っているので、女の子が子ウサギを可愛く思い、片時も離れたくないという気持ちはよく分かります。大好きなペットといつも一緒にいたい、という気持ち自体は理解できるのです。
しかし、音も光も激しい大型ショッピングモールで、子ウサギを肩に乗せて連れ歩くという行為は、とても容認できるものではありませんでした。子ウサギが怖がって震え、何度も落ちそうになっている姿を見て、私は非常に腹が立ちました。そして何より、女の子の虐待ともいえる非常識な行動を、親が容認している姿に強い憤りと衝撃を受けました。
「直接注意する?」「店員さんに報告する?」

目の前の光景を見て、私は「直接注意しようか…?でも逆上されたら怖いし…」「店員さんに報告する?でも、どの店の人になんて言えばいいの?」と、頭の中で考えがぐるぐる巡っていました。
子ウサギは危険な状況にあり、万一脱走したら周りの人たちにも迷惑がかかることは間違いありません。それでも、見知らぬ家族にどう声をかければよいのか、店員さんに伝えるならどうすればよいのか、すぐには判断できませんでした。
そうこうしているうちに、結局その家族を見失ってしまいました。声をかけることも、店員さんに報告することもできないまま、何のアクションも起こせなかったのです。その後、その家族を見かけることはなく、私たちもショッピングモールを後にすることになりました。「あの子ウサギはどうなったのだろう。無事に、大切に育ててもらっているのだろうか…」そんな思いが、帰宅してからも頭を離れませんでした。
あのとき、どうすればよかったのだろう…

今でもあの光景を思い出すと、怒りとともに「どうすればよかったのだろう…」という後悔がこみ上げてきます。女の子が子ウサギを可愛く思っていたとしても、あのような扱いをしてよいはずはありません。そして、目の前で危険な状況にいる子ウサギを見ながら、何もできなかった自分にも、もどかしさが残っています。あのとき、勇気を出して声をかけるべきだったのか。それとも、別の方法があったのか。あの子ウサギが今も無事で、大切に育てられていることを願わずにはいられません。
(ファンファン福岡公式ライター/藤瀬りか)





