2人目の子どもが生まれてから様子がおかしくなった夫。家でパニックを起こすようになりました。病院で受けた診断に意気消沈する夫でしたが、何とか生活を立て直すため、夫婦で努力を始めました。
2人目の子どもが生まれてから様子がおかしくなった夫

1人目の子どもが生まれたときは、夫婦で助け合いながら乗り越えました。しかし2人目が生まれると、生活は一変。日々の生活が予定通りに進まなくなりました。
夫はもともと真面目で責任感が強い人で、家族のために頑張ることが生きがいのような人。ですが、ちょっと指示待ち気質。
私も家のことで忙しく、夫にやってほしいことを指示する時間がありません。それでも夫は自分で考えて必死に頑張ってくれていたと思います。ただ、私からすれば優先順位が間違っているためにイライラすることが多くありました。
それでもなんとか夫婦で頑張っていましたが、ある日夫が突然、息苦しそうに胸を押さえました。
「苦しい…頭が真っ白になる」
みるみるうちに呼吸は浅くなり、額には汗が吹き出します。
病院に行って、検査を受けてみましたが身体に異常は見つかりません。しかし、同じようなことが何度も起きるようになりました。
それからは、子どもたちの泣き声が重なったとき、予定が急に変わったとき、部屋が散らかっているのを見たときなどに夫は頭を抱えてその場にしゃがみ込んでしまうように。
身体以外の原因を疑い、心療内科を受診すると夫は発達障害の特性があると診断されました。家に帰ると夫は小さな声でポツリとこういいました。
「俺、普通じゃなかったんだね」
その姿があまりにも寂しそうで、胸が締めつけられたのを覚えています。
発達障害について調べる私

診断書や発達障害の資料を読み始めた私は、不思議なことに少しずつ気持ちが軽くなっていきました。
もらった資料に書かれていた、発達障害の特性はこうでした。
急な予定変更が苦手。複数の音が重なると聞き取れないし混乱する。一度にたくさんのことを頼まれると全部中途半端で終わる。疲れているはずなのに休まない。服のタグを全部切り、縫い目が触れないよう下着は裏返しで着る。
「え、全部当てはまるじゃん」私は夫のこれまでの行動がすべて納得できました。夫のこれまでのことは「努力不足だから」だったのでなく、「こういう特性だったんだ」とわかったことが私には大事だったのです。
医者にわかりやすくて実践的な本を教えてもらっていたので、すぐに具体的な対処策を確認。私と夫は次のことに気を付けるようにしました。
予定は前日に伝える。頼みごとはひとつずつ。子どもたちが騒ぐ時間には、イヤーマフを使う。フリーズしそうなときは挙手する。タスクは付箋に書いて冷蔵庫の決まった箇所に貼っておく…などなど。
すると驚くほど夫のパニックは減っていき
「特性に気を付けるだけで、こんなに楽なんだ!」と私は思いました。
夫が何をすると困って、何をすると安心できるのかが傾向としてわかるだけで、一緒に住む人として生活しやすくなりました。
夫にとっても、はっきりとした診断を受けたことで、自分を責めることをやめることができたようです。それから少しずつ、自分の得意なことにも目を向けるようになりました。
細かい作業は誰よりも丁寧なので、幼稚園の手提げ袋は夫が作ります。子どもが好きな図鑑は夫も好きなので、何冊でも一緒に読めて子どもは大満足。子どもの疑問に思ったことには、夫自身が興味を持てば驚くほど深く調べて答えてくれます。
再び訪れた穏やかな生活は幸せそのもの

子どもたちはそんなお父さんを尊敬しています。
「パパって何でも知ってるね」
その一言に夫は照れくさそうに笑い、今では
「自分は自分でいいのかもしれない」と言うようになりました。
今でも、夫の表情が曇り
「やばい、限界だ!」となることもあり、大変な日はあります。
それでも「どうしてそうなるのか」がわかれば、一緒に対策を考えられます。その積み重ねが夫にとっての「大丈夫」を増やしてくれることを私たちは知っています。
夫はもう「自分は普通じゃない」とは言いません。
「”取扱説明書”が見つかってよかったね」と私は笑って言います。
「しかも、思っていたよりずっとわかりやすい説明書だった」夫も笑って応えます。今では、わが家らしい穏やかな日々を過ごせるようになりました。
(ファンファン福岡公式ライター/ルンルン)





