【TVQ】二度と同じ悲劇を繰り返さない 海の中道大橋事故から20年 飲酒運転撲滅にかける思い

TVQ九州放送(福岡市)は、これまで報道を通じて飲酒運転撲滅という課題に向き合ってきました。海の中道大橋での事故発生から20年の節目を迎えましたが、あのような痛ましい事故を経験してもなお、飲酒運転がなくならない現状があります。こうした状況を受け、改めて飲酒運転撲滅に向けたメッセージを発信するため、事故当時の取材を担当した報道スポーツ局報道部長の若林康介さんに、飲酒運転撲滅にかける思いを聞きました。

目次

「飲酒運転撲滅大会」がいつか解散されることを願って

―20年前の飲酒運転事故(3児死亡事故)の取材で、特にご自身の記憶や心に強く残っているエピソード、言葉などを教えてください。

若林 事故からしばらくして、亡くなった3人の母親である大沼さんにテレQへお越しいただきインタビューをさせていただきました。声を詰まらせながら絞り出すように答えてくださる姿が本当に痛々しく、今でも強く心に残っています。
また、大沼さんは去年初めて「飲酒運転撲滅大会」に参加されました。その際のご挨拶で「この大会がいつか解散できる日が来ることを願って」と語られたことが印象的でした。同時に一向に飲酒運転が減らない状況に強い危機感を抱き、自らが表舞台に立たざるを得なかったという現状に、悲しさを覚えました。

去年の飲酒運転撲滅大会の様子(提供:TVQ)

― 悲惨な事故から20年が経った今も飲酒運転が後を絶たない現状について、当時現場で取材をされた記者として、どう感じていますか。

若林 海の中道での事故は、あまりにも悲惨なものでした。あれほど痛ましい事故が起きたのだから、飲酒運転は間違いなく激減するはずだと思っていました。しかし、現実はそうはなっていません。依然として飲酒運転が後を絶たない現状は、ただただ悲しいの一言に尽きます。
今、私たちが最も危惧しているのは「記憶の風化」です。福岡県警の調査では、20代の3割、10代に至っては5割の人が、海の中道で起きたあの悲惨な事故を「知らない」と回答しています。二度と同じ悲劇を繰り返さないためにも、この痛ましい記憶を決して風化させてはならないと感じています。

2006年事故当時の現場(提供:TVQ)

飲んだら乗らない、乗るなら飲まない、乗る人には飲ませない「当たり前」を徹底

事故から10年目に市役所前広場で開かれた「飲酒運転ゼロを誓う、市民の集い」(提供:TVQ)

―「日々のニュース」の中で、飲酒運転撲滅というテーマをどのように視聴者に届けていきたいとお考えですか。

若林 現在、福岡には飲酒運転撲滅に賛同・協力する飲食店や企業の登録制度がありますが、こうした取り組みが進んだ背景には、マスコミ各社の報道や、それに呼応した視聴者の皆様の声が後押しとなった側面もあると思います。
日々のニュースにおいては、社会の問題意識が薄れることのないよう、飲酒運転の事実を厳しく伝えていきたいと考えています。それと同時に、飲酒運転を物理的に防ぐ有効な手段として注目されている「アルコールインターロック」の普及を後押しするなど、根絶に向けた具体的な解決策も報じていきたいと考えています。

―長年この問題と向き合ってきた福岡の放送局として、改めて県民・視聴者に伝えたいメッセージをお願いします。

若林 「少しなら大丈夫だろう」という身勝手な甘え・考えが、何の罪もない人の未来や、残されたご家族の人生を理不尽に奪ってしまいます。
「飲んだら乗らない、乗るなら飲まない、乗る人には飲ませない」。この当たり前のルールを私たち一人ひとりが徹底しましょう。時には周囲に声をかけ、止める勇気を持つことが命を救うこともあると思います。飲酒運転による悲しいニュースをこれ以上伝えることがないことを願っています。

■番組情報
テレQニュースPLUS
放送日時:2026年8月25日(火)のニュース内
毎週月~金曜 16:30 ON AIR
URL:https://www.tvq.co.jp/news/news_plus/

TVQ九州放送公式HP https://www.tvq.co.jp/

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※この記事内容は公開日時点での情報です。

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