「夏休みで一番大変なのは、お昼ご飯」そう思っていた3児の母の私。でも実際に始まってみると、本当にしんどかったのは別のことでした。どっと疲労が押し寄せる毎日。夏休みの母親のリアルな気持ちです。
夏休みで一番大変なのはお昼ご飯?

3人の子どもたちのうち2人が小学校、1人が幼稚園に通っています。3人とも同じタイミングで夏休みに入ることになっていました。
子どもの夏休みと聞いて、真っ先に頭に浮かんだのはお昼ご飯です。
朝ご飯を済ませたと思ったら、もう昼食のことを考える。そんな感じで、気が付けば一日中キッチンに立っているんだろうな、と覚悟しました。
だから夏休みが始まる前、心配だったのは3人分の昼食を作らなければいけないこと。もちろん、それは想像どおり大変でした。
朝から元気いっぱいの子どもたち

たしかに、3人分の昼食を作ることは大変でした。しかし、本当にしんどかったのは”家の中が一日中ずっとにぎやか”なことでした。
夏休みの初日は、
「今日は何して遊ぶ?」などと言いながら朝から目を輝かせる3人の子どもたちを見て、「楽しそうでいいなぁ」なんて思っていました。
その頃の私は、まだ知らなかったんです。この元気が、一日中続くということを。
3人が朝から家にいると、それはもう“にぎやか“”なんて可愛いものじゃありません。
リビングいっぱいに広がるおもちゃ。さっき片づけた場所は、10分後には元通り。
1人が作った瞬間、別の子に崩されるブロック。走る、飛ぶ、叫ぶ。
「キャー!」
「待ってー!」
「ママ見てー!」
そして、楽しそうな笑い声は突然、悲鳴へと変わります。
「やめてー!」
「お兄ちゃんが叩いてきた!」
「返して!」
「それ私の!」
さっきまで仲良く遊んでたよね?そう思うくらい、一瞬で始まるきょうだいげんか。
ようやく仲裁して、3人で笑って遊び始めた姿を見て、
「あぁ、よかった」
そうほっとしたのも束の間。
またけんか。
一日に何回、このやり取りを見ているんだろう。気づけば、私の頭の中まで騒がしくなっているような錯覚を覚えるほどでした。
毎日の「ママ、お昼ご飯なに?」
朝ご飯を食べさせたばかりで、まだ食器もシンクの中。洗濯機は回りっぱなし。掃除機もかけていない。
そんなタイミングで、
「ママ、お昼ご飯なに?」と聞いてきます。
「えっ!?さっき朝ご飯食べたよね?」
思わず笑ってしまうくらい早い確認でした。
お菓子の棚をのぞいては、
「なんか食べるものない?」
冷蔵庫を開けては、
「お腹すいたー」
私は、まだ午前中なのに昼食の準備を始めます。
「今日はそうめんにしようかな」
私がそう言った瞬間、
「えー!」
「マックがいい!!」
「マック!マック!マック!」
3人そろって大合唱。
何度も繰り返される光景に、「もう勘弁して…」と、心の中でつぶやいてしまいます。
「お願いだから5分だけ」

こんな毎日を過ごしていると、
「お願いだから5分だけ静かにして」
口にこそ出さないけれど、毎日そう考えるようになっていました。
そんな中迎えた、夏休みの登校日。
朝から子どもたちは久しぶりの学校や幼稚園に大はしゃぎで出かけていきました。
玄関のドアが閉まった瞬間、家の中が、しん…と静まり返ります。
私はコーヒーを淹れて、ソファに座りました。
誰にも呼ばれない。家事も驚くほどスムーズに終わる。テレビの音がちゃんと聞こえる。コーヒーも温かいまま飲める。
それだけで、私の心がずいぶん軽くなって、肩の力もふっと抜けていくのが分かりました。
子どもたちが家を空けているのはたった数時間です。学校や幼稚園が終われば玄関が開いて、
「ただいまー!」
「ママ見て!」
「お腹すいた!」
3人の子どもたちによる、あの騒がしい日常が戻ってきます。
自分ひとりの時間はほんのわずかでしたが、自分のペースで過ごせたことで気持ちに少し余裕ができ、子どもたちの
「ただいまー!」という声を聞いたときも、「よし!残りの夏休みも子どもたちとたくさん遊んで頑張るぞ!」と前向きな気持ちになれました。
そしてまた私は
「お願いだから5分だけ静かにして」
そう考えているはずです。
でも今はそれでもいいと思っています。たった5分、たった一杯のコーヒーでもいい。ほんの少し自分を取り戻す時間があるだけで、大好きな子どもたちの「ママ!」に、優しく笑って応えられる自分がいるのです。
(ファンファン福岡公式ライター/Rina.M)





