新婚当時、夫婦で訪れたスーパー銭湯での出来事です。お風呂上がりに映画を観ようと入ったシアタールームで、空席がいくつもあるにもかかわらず、見知らぬ若い男性がなぜか夫の隣へ。次の瞬間、「なんだ、やめろ!」という夫の怒号が静まり返った室内に響き渡りました。暗闇で起きていた信じられない出来事をご紹介します。
スーパー銭湯で見つけた「癒しの時間」

その日は、新婚当時の私たち夫婦にとって、久しぶりに丸一日をゆっくりと過ごせるデートの日でした。日々のバタバタから解放され、選んだ先は広々としたスーパー銭湯。
そこは日常を忘れさせてくれる癒しの空間です。私は広々とした湯船にゆったりと浸かり、日頃の疲れを洗い流す、リラックスタイムを満喫していました。「やっぱり大きなお風呂は最高!」と、心も体もポカポカに温まり、大満足で湯上がりを迎えたのです。
シアタールームで夫が感じた違和感

お風呂から上がった後、私たちは事前に約束していた館内の「シアタールーム」で待ち合わせをしました。 薄暗い室内に並ぶリクライニングシート。先に座っていた夫を見つけ、私はそのすぐ隣のシートに腰を下ろしました。
「気持ち良かったね」 周りの迷惑にならないよう、小声で少しだけ言葉を交わした後、私もシートを倒して横になりました。大画面に映し出される映画を、二人でのんびりと眺める平和な時間が流れていました。
しかし、上映後しばらくして私は少し不思議な違和感を覚えます。 室内には、他にも空いた席がたくさんあるにもかかわらず、なぜか夫のすぐ隣のシートに、一人の若い男性がやってきて横になりました。
「わざわざ、こんなに近くに座らなくてもいいのに…」 視線を夫の方に向けると、薄暗い中で夫が何度もモゾモゾと身体を動かす、妙な動きをしていました。 私はその様子を見て、「お風呂で体が温まったから、ちょっと寝苦しいのかな?」くらいにのんきに構えていたのです。
しかしその直後、「なんだ、やめろ!」という夫の怒号が響き、事態は一変しました。
若い男の信じられない行動

シアタールームを飛び出し、少し離れた明るい休憩スペースにたどり着いたところで、私は夫に何があったのか詳細を尋ねました。すると、夫はまだ怒りと戸惑いが混ざったような表情で、こう明かしてくれたのです。
「あの男、暗闇に紛れて執拗に身体を擦りつけてきたんだよ…」 夫の話を聞いた瞬間、私はのんきに構えていましたが、「なんて気持ちの悪い男だろう」と、背筋がゾッとしました。
まさか、夫がそんな見知らぬ男のターゲットにされるなんて想像すらしていなかったのです。恐怖と怒りで、せっかくの癒しの空気は一気に台無しになってしまいました。
「でも、あんな奴のせいで最悪な一日にしたくないもんね!」 私たちは負けじともう一度お風呂に入り直すことにしたのです。仕切り直すように再び温かいお湯に浸かり、さっきの恐怖をさっぱりと洗い流して、夫婦の楽しいデートを守り抜きました。
年月を経て、今では我が家の鉄板の「笑い話」へ
新婚当時に起きた、あのスーパー銭湯でのあまりにも奇妙で、気持ちの悪い体験。 当時は本当にゾッとしましたし、「世の中には信じられない人がいるものだ」と夫婦で肝を冷やした出来事でした。
しかし、あれから長い年月が流れた今。 テレビでスーパー銭湯の特集を見たり、シアタールームの話題が出たりすると、わが家では度々「そういえば新婚のとき、そんなことがあったね」と、この話題が出てきます。
今となっては、すっかり夫婦の鉄板の笑い話になりました。
(ファンファン福岡公式ライター/hitoyume)





