娘の幼稚園入園と同時に始めたキャラ弁作り。最初は喜んでいましたが、だんだんとキャラ弁を嫌がるようになり、ついに「普通のお弁当がいい」と言われてしまうことに。後に判明したキャラ弁拒否の理由と娘の気持ちは、想像もしなかったものでした。子育てとの向き合い方を改めて自分に問い直すきっかけになりました。
娘に喜んでもらいたい一心で始めたキャラ弁作り
娘の幼稚園生活の開始とともに幕を開けた私の毎朝のお弁当作り。小食の娘に少しでも楽しく食べてもらいたくて、キャラ弁を作ることにしました。
やると決めたらとことんこだわるタイプの私は、早速、抜き型やピンセットなどの便利グッズを買い揃え、前日から下絵を準備する気合の入れ具合です。
毎日試行錯誤して作り続けているうちに、自分でもなかなかの出来と自負できるレベルになり、娘からも「これ作って!」とリクエストが入るように。
何よりも、「おいしかったよ」と毎日完食して帰ってくることにほっと一安心していました。
キャラ弁を喜ばなくなった娘

ところが、幼稚園入園から2カ月ほど過ぎたあたりから、「今日は何かわかる~?」とキャラ弁の完成品を見せても、娘は明らかに以前よりも喜ばなくなりました。しかも、小さめのお弁当箱にもかかわらず、残して帰ってくる日も増えていました。
お弁当箱をさらにワンサイズ小さめに買い替えるだけではなく、量も減らして対応しましたが、日によっては半分近くが残っていることも…。
幼稚園から帰宅後は、自宅近くの公園で夕方まで近所のお友達と元気に遊ぶので体調が悪いわけではないようです。
しばらく様子見をするつもりでいたある朝、いつものようにキャラ弁を渡すと、娘から「普通がいい!普通にして!」と言われました。そのとき初めて、娘が完食できない理由がキャラ弁にあると気づきました。
「好きなキャラクターじゃなかった?」「食べる時にぐちゃぐちゃになってる?」と聞いても、娘は首をぶんぶんと横に振るだけ。
「キャラ弁がいい!」と言われて困っているママ友は知っていても、「普通がいい!」とごねられたと言う話は聞いたことがありません。まさかの訴えに困惑しながらも、翌日からは普通のお弁当を持たせると、娘は安心したような顔を見せたのです。
キャラ弁を拒否した理由が判明

娘がキャラ弁を拒否する理由が知りたかった私は、幼稚園の連絡帳に「娘が喜んでいたキャラ弁を嫌がるようになったのですが、何が理由かわかるでしょうか?」と書き込みました。もしかすると、先生からキャラ弁禁止と言われているのかもしれないと思ったからです。
すぐに幼稚園から丁寧に電話があり、
「Aちゃん(娘)のキャラ弁はクラスのみんなに大人気で、お弁当の時間が始まるとキャラ弁を見たい子がやって来て行列になっていました。Aちゃんは最初こそ嬉しそうにしていたのですが、並んでいる子全員にお弁当を見せていると食べ始めの時間が遅くなってしまい、園庭などで遊べる時間がなくなってしまって…。おそらくそれが理由でしょう」
と言われました。
1~2歳の頃から、食べることに人一倍関心が薄く、食べさせるのに苦労した娘です。いくらキャラ弁がかわいくても、遊ぶ時間を削られる原因であれば拒否したくなるだろうと、やっと気持ちがわかりました。
納得した私は以後キャラ弁を封印し、娘の好みや食べやすいサイズを念頭にお弁当作りを心掛けることに。その結果、茶色ばかりの地味なお弁当になりましたが、娘は毎日完食して帰ってくるようになりました。
キャラ弁を拒否したもうひとつの理由

小学生になった娘に、当時のことを覚えているか聞いたことがあります。
娘は先生が言った通り、食べるのが遅くなって遊べる時間が少なくなるのが嫌で、キャラ弁ではなく普通のお弁当にしてほしいと思っていたそうです。
でも、先生も知らないもうひとつの理由がありました。
それは「遊びたい気持ちを優先してお弁当を残すと、ママが悲しい気持ちになると思っていた」と言うこと。
幼稚園では無理に食べなくてもいいと指導されていましたが、娘は完食して私を喜ばせたかったようです。幼い娘がそんな気持ちを上手く言葉に伝えられるはずもなく、それでも伝えたくて発したのが「普通がいい」だったのです。
一見するとただのワガママに聞こえる子どもの声でも、その裏にある隠れた気持ちをしっかりと見る必要があると、改めて感じさせられた出来事でした。
(ファンファン福岡公式ライター/tsukimi)





