久しぶりの家族でのお出かけ。ある女性に言われた「男の子ママならスカートは無理」というひと言にモヤモヤ…。言い返せずに愛想笑いをすることしかできなかった私を救ったのは、夫のやさしいひと言でした。女性を黙らせたそのひと言とは。
久しぶりの家族時間にちょっとしたおしゃれ

長男が2歳のころ。久しぶりに、夫と息子の3人で大型ショッピングモールへ出かけました。
夫は仕事が忙しく、普段は土日もほとんど家にいません。だからこそ、その日はとても特別で私は少し気合いを入れておしゃれをしました。
久しぶりに履いたスカート。もともとおしゃれが大好きだった私ですが、子どもが生まれてからは後回しになってしまっていた自分もいました。だからこそ、その日は嬉しくて、自分を取り戻せたような気持ちでした。
「今日はゆっくり買い物を楽しみたいな」そんな気持ちで、家族でのお買い物を楽しんでいました。
何気ない勧誘から始まった違和感
おもちゃ屋さんの前を通りかかったときのことです。子ども向け教材の勧誘をしている40代くらいの女性に声をかけられました。勧誘が苦手な私は、できればそのまま通り過ぎたかったのですが、「ぼく、風船いるかな?」と息子に声をかけられ、足を止めることになりました。
息子は嬉しそうにうなずき、風船をもらいました。その後、すぐに立ち去ることもできず、そのまま会話に入る流れになりました。
「お子さん何歳ですか?」「英語教育にご興味はありますか?」
そんな勧誘あるあるのやり取り。心の中では「早く終わらないかな」と思いながら、当たり障りのない返事を続けていました。
モヤっとしたひと言

すると女性は、少し距離を縮めるように、こんな話をしてきました。
「男の子育児って大変でしょう?うちも息子が2人いるんだけど、小さいときは本当に大変だったのよ」
ここまではよくある世間話。でも、そのあとに続いたひと言に、私は引っ掛かりました。
「男の子ってお店でもどこでも走りまわるから、追いかけるのが大変なのよね。スカートなんて履けなかったわ~」
それを聞いた瞬間、私は言葉が出てきませんでした。私の今日の格好を見て言ったのか、それとも何気ない体験談のつもりだったのか。でも、その言葉がなぜか胸に残りました。
「男の子を育てていたらスカートはダメなの?」
「私は子育てをちゃんとできてないってこと…?」
そんな考えが頭の中をぐるぐると巡ります。言い返すこともできず、ただ曖昧に笑ってやり過ごすことしかできませんでした。私の胸の奥に、小さなモヤモヤだけが残っていました。
夫のひと言が女性を黙らせた

そのとき、隣にいた夫が言いました。
「今日みたいに僕がいるときは、僕が息子を見ますし。僕がいるときくらい、好きな服を着てもらえるように頑張ります!」
軽く笑いながらのひと言でした。でも、その言葉を聞いた瞬間、胸の奥にたまっていたモヤモヤがすっと消えていくのを感じました。
女性は一瞬驚いたような顔をして、「あら、素敵な旦那さん!」と笑い、それ以上は何も言ってきませんでした。
その出来事をきっかけに、子育てに「こうあるべき」なんて、きっとないんだと思いました。男の子だから、女の子だから、という問題でもない。実際に、動きやすい服を選ぶ日が増えたのも事実です。でも、だからといって「母親=好きなものをあきらめる」にならなくていい。
夫や家族と一緒に出かける日くらい、自分の好きな服を着ていい。あの日の夫が言ってくれた何気ないひと言は、「そのままでいいんだよ」と、そっと背中を押してくれたような気がしました。
そして今は、誰かの何気ないひと言にモヤモヤすることがあったとしても、それはその人の価値観として受け止め、自分たち家族にとって心地いい形を大切にしていこうと思えるようになりました。
(ファンファン福岡公式ライター/Rina.M)





