「ありがとう」「ごめんね」を言わない反抗期5歳息子…実母の家に一晩預けたら、まさかの理由で“素直”に戻った話

素直だった5歳の息子が「ありがとう」「ごめんね」を言わなくなり、反抗的な態度に悩んでいた私。初めての一人お泊まりのあと、再び言葉を伝えてくれるようになりました。そのきっかけは、ばぁば(実母)がかけた一言でした。私の心にも変化が生まれたお話です。

目次

「ありがとう」が言えなくなった5歳

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「ちゃんとありがとうを言いなさい」

気づけば、そんな言葉を何度も口にしていました。
5歳になった息子は、それまで当たり前のように言えていた「ありがとう」や「ごめんね」を、なかなか口にしなくなりました。

言わないだけじゃありません。注意すると、わざとそっぽを向いたり、「やだ」と強く言い返してきたりします。
前はあんなに素直だったのに。どう接すればいいのか、分からなくなっていました。

ある日、実母に何気なくその話をしました。

「最近さ、全然言わなくて…反抗期なのかな」母は「そういう時期もあるよ」と笑っていましたが、私はどこか納得しきれないままでした。

初めてのひとりお泊まり

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数日後、息子が「ばぁばの家に泊まりたい」と言い出しました。

これまでも遊びに行くことはありましたが、ひとりで泊まるのは初めてでした。少し心配しながらも送り出した夕方。ばぁばの家は、テレビの音がやわらかく流れていて、キッチンからは包丁のリズムが聞こえます。いつもよりゆったりとした空気の中で、息子はどんな時間を過ごしているんだろう。

翌日、迎えに行くと、息子は玄関まで走ってきました。

「ママ!来てくれたの?」その声が、どこかやわらかく感じました。

帰ってきたあとに見えた変化

家に帰ってから、何気なくおやつを出すと、

「…ありがとう」息子がぽつりとつぶやきました。

一瞬、耳を疑いました。あれだけ言わなかったのに。さらにそのあと、ジュースをこぼしてしまったときも、「ごめんね」と、小さく言いました。どうしてだろう。たった一晩で、何があったのか。

「ばぁばの家で、何かあったの?」
すると息子は、少し考えるようにしてから話し始めました。

「ママはね、ばぁばの大事な子なんだよ」

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「ばぁばがね、言ってたの」

思い出しながら、ひとつひとつ確かめるように言葉にしていきます。

「ママはね、ばぁばの大事な子なんだよって」
「だからね、ばぁばは、ママに悲しい思いしてほしくないんだって」

少し間をあけて、続けます。

「だから、ちょっとだけでいいから、ママに優しくしてあげてねって言われた」

私は何も言えず、その話を聞いていました。
「大切な人が喜んでると、自分も嬉しいでしょ?って言ってた」そこまで話してから、息子は少し照れたように笑って、「ぼくも、ママが嬉しいほうがいいなって思った」と、小さな声で言いました。

叱ったわけでも、注意したわけでもありません。ただ、私のことを違う角度から伝えてくれただけ。それだけで、息子の中で何かが変わったのだと思いました。

少しだけ、見方が変わった夜

帰り際、母はいつも通り「またおいで」と笑っていました。きっと特別なことをしたつもりはないのでしょう。
でも私は、あの一言の重みを感じていました。

「ちゃんと言いなさい」と繰り返すよりも、誰かを大切に思う気持ちをそっと伝える方が、届くこともあるのかもしれません。

あれから息子は、完璧に元通りというわけではありません。また言わない日もあるし、反抗的な態度を見せることもあります。

それでも、ふとした瞬間に「ありがとう」と言う姿を見ると、あの日のことを思い出します。少しだけ、力を抜いて子育てしてもいいのかもしれない。そんなふうに思えた出来事でした。

(ファンファン福岡公式ライター/irone)

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