「この子、何か見えてる?」何もない空間を見て泣いたり笑ったり…生まれてから8年ずっと息子のそばにいた“見えないお友達”の思い出

息子のそばには、赤ちゃんの時から私には見えないお友達がいたようです。息子は壁を見て泣き、誰もいない公園の砂場にバイバイ…。見えないお友達にゾッとしていた私ですが、徐々に息子を守ってくれているように感じるようになりました。

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「あれ?うちの子、何か見えてる?」

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家の中で赤ちゃんだった息子を抱っこしている時、ある決まった壁に近づくと泣き声が絶叫になることに気づきました。

「この子…何か見えてる?」そんな考えが、頭をよぎります。
「赤ちゃんには大人に見えないものが見える」と、どこかで聞いたことを思い出しました。

そして、息子の不思議な能力は、成長とともにどんどん明らかになっていくのです。

部屋の角を指して笑ったり泣いたり。公園で遊んだ帰りには、誰もいない砂場にバイバイする…そんな不思議行動を毎日のように繰り返します。

「やっぱり何か見えているのね」と、息子の行動に多少興味がわいてきました。

いつも近くにいる友達

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幼児になった息子は、1人で遊んでいる時、必ず向かいに誰かがいるような仕草をします。

息子の不思議行動には慣れていた私でしたが、ある日息子がブロックを空中で引っ張り合って大泣きしている姿を見た時は、鳥肌が立ち背筋が凍りました。
それでもなんとか平静を装います。

また、おやつの時間に息子から
「もうひとつね」と言われると、2人分用意してテーブルに出すようにしていました。

息子が4歳になり話せるようになると、見えないお友達の名前をフルネームで教えてくれました。
お友達は男の子で年も同じ。その子はいつも息子と一緒にいるようでした。
私はその子について息子にいろいろ尋ねましたが、あまり話してくれませんでした。その子との約束だったのかもしれません。

保育園に通うようになると、クラスのお友達と息子が遊んだ日に、息子の持ち物が消える騒ぎがよくありました。先生達に捜索してもらい、何度も探したはずのところに後から見つかることも。

もしかしてと思い
「信じられない話ですが…」と、私が事情を話すと園長先生は
「たまにそういう子がいます。そのお友達が息子さんにヤキモチをやいているのですね」とあっさり。保育園ではあるある話でした。

ひとりっ子の息子が楽しそうに誰か(?)と会話し、お絵かきや絵本を読んで過ごしている姿を見て、私は心配になりつつも、息子が守られている気分になるのでした。

突然訪れた”さようなら”

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息子が小学生になっても、お友達は家によく来ていました。ただ、その子は学校の賑やかな空間が苦手だったようです。
「お友達、学校は?」と私が聞くと、息子は
「〇〇くんは学校に行くと耳が痛くなっちゃうから、家で勉強しているんだって」と言っていました。

その後、わが家が転居した時もお友達は一緒に移動し、平日は夕方から土日は1日中息子と一緒に過ごすことが続きました。

しかし、息子に本当の(?)友達ができた小学2年生頃から見えないお友達が来る回数が減っていったようです。

週1が月1になり、そして数カ月来なかったある時、久しぶりに来たと思うと
「もう会えなくなりそう」とだけ言って来なくなったそうです。私は息子に
「寂しくない?」と聞くと
「また会えるから」と息子は意外にも平気な様子。
お友達とは、大きくなってどこかで会う約束をしたのかもしれません。

子どもの能力は科学では解明できない特別なものがあると聞いたことならあったものの、まさかわが子に起こるとは…とはじめはゾッとしたものです。
しかし、見えないお友達が息子を守ってくれているように思えるようになると、不思議と安心感に変わりました。

いつか私がその子に会える時があるなら、一人っ子で寂しいはずの息子に8年近くそばにいてくれて、楽しく過ごせたお礼を言いたいと思っています。

(ファンファン福岡公式ライター/松永つむじ)

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