年上の彼と付き合っていたとき、20歳の誕生日を迎えました。日付が変わってすぐに彼から電話。幸せな気持ちで電話に出た私に、突然「隠していたことがある」と…。明かされた真実は最悪の誕生日プレゼントでした。
大人な男性の魅力にドハマりした19歳の春

7歳年上の彼と出会ったのは大学2年生になった頃。飲み会に参加したことがきっかけでした。
飲み会で見かけた彼は、スーツ姿がとても大人っぽく、大学生の私にとってはまぶしい存在。そのときは、ほとんど話しませんでしたが、数カ月後に友人たちとの食事会で偶然再会したのです。
落ち着いた雰囲気や細やかな気遣いのできる彼に惹かれ、恋に落ちるのに時間はかかりませんでした。
見て見ぬふりをした小さな違和感

おしゃれなイタリアンやホテルのディナー、ダーツやビリヤードなど、彼はいつも私を素敵な場所へ連れて行ってくれました。行ったことない場所、したことのない遊びはどれも新鮮で、私は彼が醸し出す“大人の余裕”にどんどん惹かれていったのです。
一人暮らしの部屋に呼んでくれたこと。「好きだよ」と何度も言ってくれたこと。
私はすっかり恋人気分でした。
ただ、何度会っても「付き合おう」という決定的な言葉だけは一度も言ってくれなかったのです。しかし、共通の友人とダブルデートをしたり、花火大会に浴衣を着て出かけたり。周りから見れば、私たちはごく普通の恋人同士に見えたでしょう。
けれど、心のどこかで引っかかることも増えていきました。会いたいときに会えなかったり、長期的な出張が異様に多かったり、何の仕事をしているのか教えて貰えなかったり。恋人のようでどこか遠い。そんな曖昧な関係にモヤモヤしながらも、当時の私は“大人の恋”に酔っていたのかもしれません。
誕生日にかかってきた一本の電話

そして迎えた20歳の誕生日。日付が変わると同時に、彼から電話がかかってきました。
「誕生日おめでとう。今日は伝えたいことがあるから、聞いてほしい」
その言葉を聞いた瞬間、胸がざわついたのを今でも覚えています。
もしかして、別れ話かな…。そんな私の不安を、はるか遠くへ吹き飛ばす言葉が彼から告げられたのです。
「ごめん。実は、結婚してるんだ」
言葉を失う私を気にする様子もなく彼は淡々と続けました。
「子どももいる」
頭が真っ白になりました。20歳の誕生日、彼から貰ったのは、お祝いの気持ちではなく自分が知らないうちに”不倫相手”にされていたという最悪の事実だったのです。
「やり直したい」と迫る彼
何も言えない私に、受話器の向こうから彼が焦ったように問いかけてきました。
「ねぇ、聞いてる?」
私は、震える声で、ようやく声を絞り出しました。
「終わりにしたいってことだよね?」
これで終わりか…複雑な気持ちで返答を待っていると、彼は、またしても私の想像を超える言葉を口にしたのです。
「違うよ。全部知ってもらったうえで、一からやり直したい」
一瞬、意味が分かりませんでした。結婚していて子どももいる人と、何をやり直すというのでしょうか。
「不倫なんてできないし、子どもいるんでしょ?」
思わず声を荒げました。
あれほど大好きだったはずなのに、気持ちがスーッと冷めていくのが分かりました。彼は「せっかくの出会いをこんな形で終わらせたくない」としつこく迫ってきましたが、私はその場で別れを告げ、それ以降の連絡をすべて遮断したのです。
後日、共通の友人に彼とは別れたことを話して、どうして彼が結婚していることを教えてくれなかったのかと問いただすと、私が合意の上で付き合っていると思っていたと言われました。結果的に隠していたことになったことをその友人は謝りました。
さらにその友人は彼についての衝撃の事実を教えてくれました。彼は妻子を地元に残したまま各地へ働きに出て、なんとその土地ごとに彼女を作っていたそうです。本人は全国に「ご当地彼女」を作ると言っていたのだとか…。
数年後、大学を卒業して地元へ戻った私に、彼から一度だけ連絡がありました。私が地元に帰ったことをどこで聞きつけたのかは分かりません。ご当地彼女の話を思い出しながら、「まだ懲りてないんだな」と呆れてしまいました。
「久しぶりに会わない?」「ここの地方は行ったことないんだよね」「案内してよ」と言われましたが、もちろん返事はお断り。
(ファンファン福岡公式ライター/すぅ)





