息子が年長さんの春の時のお話です。息子の友達であり、私のママ友が引っ越すことになりました。そのママ友は少し癖のある人で、引っ越しをすると聞いてホッとしました。でも最後にちゃっかり“らしさ”を出して行ったのです。
ママ友が引っ越すことに

卒園式を目前にした3学期。幼稚園はすっかり卒園式モードです。
一年生に早くなりたいと張り切る子、不安に思う子の思いが交差していました。
この時期は小学校入学前という事もあり、引っ越しをする子もいます。私のママ友であり、息子の友達も隣町に引っ越すことになりました。
息子は寂しがっていましたが私は少しほっとしていました。
なぜなら、そのママ友Nさんは曲者だったからです。
彼女は簡単に言うと、がめつい“クレクレママ”。もらえるものは何でももらっていきます。もちろんいいところもありますが、私は少し苦手なママ友でした。
車を貸してほしいと言われ…
引っ越しが決まった後、息子同士も仲が良かったので別れを惜しんでいました。
私は息子も仲良くしてくれていたし、感謝の気持ちを込めてうちで料理を振る舞うことにしました。
みんな喜んでくれて、Nさんなんて感動してうっすら涙まで浮かべてくれました。
「今まで色々あったけど、楽しかった」と心から思って昔話に花を咲かせていると、引っ越しの話に。
なんと「引っ越し業者を使わない」と言うNさん。
確かに引っ越し費用は安くないから節約したい気持ちは分かります。でも彼女の家には軽自動車しかありません。隣町という事もあり、ゆっくり引っ越しをするのかと思って深く突っ込まずにいました。
すると、Nさんが思いもよらない相談を持ち掛けてきたのです。
「あなたの家にあるワンボックスカー貸してくれない?2日間でいいからさ!」

私は想像もしていないお願いに、すぐに返事が出来ませんでした。夫の車なので、一度夫にも相談しないといけません。そう伝えたら
「今日中に返事ちょうだい!」と言われ、その日は解散。
なんとなく嫌な予感がしましたが、夫に相談してみました。夫は
「まぁこれで最後だし…その日は使わないからいいよ。貸してあげたら?軽自動車で引っ越しはキツイだろ」と一言。
確かに、軽自動車で引っ越すなんて先が見えません。Nさんにそれを伝えました。
すると早速、日付を指定してきました!
なんとなくモヤモヤしましたが、最後だし目を瞑ることにしたのですが…。
まさかの事実が発覚!
朝一で車を借りにきた、Nさんとその夫。
喜んでくれたので、貸してよかったと思いました。
そして翌日の夜、車を返しに来ました。
「ありがとうね。たすかった!」嬉しそうなNさん。
そして、なぜかお土産を持ってきたのです。それは小さな缶に入ったチョコレートでした。
「引っ越しは終わった?お土産…?」差し出すお土産に目をやると、人気テーマパークの文字が。私は驚き
「え?最近行ったの?」と言うと
「実は…」と、気まずそうにNさんは話し始めました。

なんとこの2日間、引っ越しはせず家族でテーマパークへ行ってきたと言うのです!
しかも、私の家の車を使って。私は驚いて言葉が出ません。
きっとこれが引っ越し前に会う最後の機会だというのに、嵐のように去っていきました。
引っ越しに使うだろうと思い、ガソリン満タンにしていたのに帰ってきたらほぼ空。私が怒って文句を言おうとしたら夫が止めました。
「もういいよ。変な人だったと思えばいい。もう付き合い無くなるんだろ?だったらガソリン代くらい、餞別としてやるわ!」と笑っています。心が広い夫に驚きました。
それ以来、会う事が無くなったNさん家族。結局、引っ越しはどうやってしたのかも謎のままです。
今はどこで何をしているのかも分かりません。今後は付き合う人を考えないといけないと思う出来事でした。
(ファンファン福岡公式ライター / まぁこ)





