初節句は、両親はもちろん祖父母にとっても特別なものです。わが家では、ひな祭りに両家を呼んでお祝いをすることになりました。ところが、実父母とひな人形を見に行こうとした矢先、義父が「どうしてもひな人形をこちらで買いたい」と言い出したのです。
待ちに待った娘のひな祭り

昨年、わが家に娘が誕生しました。お宮参りやお食い初め、ハーフバースデーを終え、いよいよ次は初節句。一人目の子ということもあり、私たちは張り切って、年明け早々からひな祭りの準備をしていました。
ひな人形は母方の祖父母が購入するものと思っていたので、私は実父母と一緒にひな人形を見に行く計画を立てていました。ところが、それを知った義実家からある日突然連絡があったのです。
突然ひな人形を買いたいと言い出した義父

「ひな人形はもう買ったのか?」電話の向こう側で義父は夫にそう尋ねました。「今度の連休に〇〇(私)の両親と見に行く予定だよ」夫がそう答えると、「じゃあ我々も一緒に行ってもいいかな?」と義父は言いました。
「え、どうしたの?」と旦那が聞くと、「俺たちは今まで何もしてやれなかったから、せめてひな人形は買ってあげたい」と言うのです。「いや、でもひな人形は義実家の方で買うことが決まってて…」と夫が答えると「とにかく日程を送っておいてくれ」そう言って義父は電話を切りました。
「ってことなんだけど、うちの親も連れてっていい?」自身の父親に強く言えない夫は、義父の申し出を断れませんでした。私の両親は、かわいい孫には惜しみなくお金を使うような“よくある祖父母像”のような祖父母で、当たり前のようにひな人形代は自分たちが負担するものと考えている節があります。「どうやらこれは面倒くさいことになりそうだ」という私の予感は的中しました。
ひな人形代で揉める義母と実母!

ひな祭りの前の連休初日、私は夫と娘と両父母を連れてひな人形を見に行きました。ギャラリーが多すぎてお店の人に断られないか心配でしたが、無事に購入するひな人形を決めることができました。問題はここからでした。
「今回はこちらで支払わせてください」と義母は言いました。それに対して、
「いえいえ、いいんですよ、うちが払いますから」と実母も譲りません。
私は、人目もあるから「どうかよそでやってくれ」という思いでしたが、お金を出してもらう手前文句は言えません。
「娘とは前から約束をしていたからいいんですよ」続けて実母が言いました。
一方義母は「いつもいろいろと任せっきりなので今回だけはうちが払います」と粘ります。
どちらも引こうとしないので、「じゃあ、とりあえず自分で払うよ」と私は言いましたが、「いやそれは違う、とりあえずうちで払うから」と実母。
そこで、今まで大人しくしていた義父が突然口を挟みました。
「いつも〇〇さん(私の実家)にはことあるごとにお金を出してもらっているでしょう?結婚式だって、家を建てたときだって、出産の時だって。だから今回ばかりはどうかこちらで負担させてください。せめて半分だけでもお願いします」と頭を下げました。
そこまで言われたらさすがの実母も引き下がるしかありません。
「わかりました。では折半ということにしましょう」と実父に促され、義母VS実母の闘いは幕を閉じました。
ひな祭りがきっかけで起きた変化
今まではお金絡みとなると、必要以上に私たちに関わろうとしてこなかった義実家ですが、孫のこととなると話は違いました。孫と仲良くなりたいという祖母心からなのか、ひな祭りの一件以来、ことあるごとにお祝いをくれるようになりました。
さらに不思議なことに、「昨日の敵は今日の友」とでも言うように、義母と実母の仲は深まっていったのです。今では行事がある度に、今回はどうしようかと相談さえする仲になりました。孫の力は偉大だ、と私は日々感じています。
(ファンファン福岡公式ライター/W.M)





