看護師であることを伝えると、ママ友から子供の健康相談が深夜に届くように。業務外だと断ると、翌日から保育所で無視される嫌がらせが始まりました。しかし、他のママ友たちが彼女の横暴を知り、逆に彼女が孤立。因果応報の結果にスッキリした話です。
深夜に届く「ちょっと聞いていい?」

子どもが3歳になったころ、初めて入った保育所で仲良くなったのがAさんです。明るくてよくしゃべる人で、最初は気が合うと思っていました。
あるとき世間話の流れで看護師であることを伝えると、その翌週から変化が始まりました。夜11時すぎ、スマホに長文メッセージが届いたのです。
「子どもが熱を出したんだけど、何度から病院に行けばいい?座薬はいつ使う?」最初の1〜2回は答えました。でも相談は週2〜3回のペースに増え、時間帯も深夜0時を超えるようになっていきました。
「プロなんだから教えてよ、すぐわかるでしょ?」という言葉が添えられるようになったのは、1カ月もたたないころでした。
勇気を出して断ったら…
さすがに限界を感じた私は、ある夜、思い切って返信しました。
「日勤もあるので深夜の相談は対応が難しいです。心配なときはかかりつけ医や小児救急相談電話もあるからそっちに相談してみてね」と、できるだけ穏やかな文面で。
翌朝、保育所に行くとAさんは私を見て明らかに顔をそらしました。いつも一緒にいるママ友グループに混じって、私だけ完全スルー。挨拶しても返事なし。私だけ蚊帳の外に置かれる日々が続きました。
「何かしてしまったかな」と自分を責めた夜もありましたが、夫に話すと「最近よく、深夜なのに長々と困った顔でLINEしてるなぁって思ってたけど、断ったんだよね?それのどこが悪かったの?」と一言。その言葉にずいぶん救われました。
保育所での出来事

ある日の保育園のお迎え時間のことです。園内で小さな騒ぎが起きました。Aさんの娘であるAちゃんが、お友達のおもちゃを取り上げてしまったのです。お友達は大泣き。それでもAちゃんは遊びに夢中です。周りの子どもたちが、「Aちゃん、ダメだよ」「返してあげなよ」と声をかけると、Aちゃんは突然大声で泣き出しました。
その声を聞いて駆けつけたAさんは、
「誰がうちの子を泣かせたの!」と怒鳴り、子どもたちや保育士さんをにらみつけました。ところが次の瞬間、Aちゃんが泣きながらこう言ったのです。
「ママの言う通りにしたのに、みんなが私のこと悪いって言う!」その場の空気が一変しました。保育士さんが優しく尋ねます。
「Aちゃん、ママの言う通りってどういうこと?」するとAちゃんは、思いがけない話を始めました。
「〇〇ちゃんがおもちゃを貸してくれなかったから、嫌いって言って、いない人みたいにしたの。でも大きいクラスのお姉ちゃんたちがダメって言うの」そして続けてこう言ったのです。
「ママも△△ちゃんのママが言うこと聞かないから、知らないふりしたって言ってたでしょ?だから私も同じことしたのに、なんで私が悪いの?」
その言葉を聞いた瞬間、その場にいた保護者たちはざわつき始めました。
子どもの言葉で明らかになった真実
近くにいた子どもたちが次々と話し始めました。
「先生、Aちゃんは『貸して』って言わないんだよ」保育士さんが理由を聞くと、
「いつも急におもちゃを取るの」
「返してあげてって言ったら、お迎えに来たAちゃんのママが『Aちゃんの言うことを聞きなさい』って言うんだよ」
「だからみんな一緒に遊びたくなくなるの」
子どもたちは普段見ていることをそのまま話していました。Aさんはみるみる顔色を変え、娘の手を引いて帰ろうとしました。しかし、そのタイミングで園長先生が現れ、「お母さん。少しお話ししてもよいですか」と静かに呼び止めたのです。
誰かが仕向けたわけでもありません。Aさんの日常の行いが、子どもたちの言葉によって明らかになっただけだったのです。
因果応報にスッキリ、そして学んだこと

Aさんがしばらくして引っ越したと聞いたとき、正直「スッキリした」という気持ちが湧きました。と同時に、職業を気軽に明かすことのリスクを痛感した出来事でもありました。
看護師である前に、私も1人のお母さんです。仕事を離れたら、ただ子どもと公園で笑いたいだけ。あの一件以来、職業を伝える相手はよく考えるようにしています。
(ファンファン福岡公式ライター/shinobu)





