結婚5年目のこと。子どもが授からず、義父からの無神経な嫌味にプレッシャーを感じていました。念願の妊娠が判明すると、定年目前だった義父も「まだまだ働かなきゃ!」と大喜び。その数日後、浮かれすぎた義父がまさかの事故を起こしたのです。
「子どもはまだ?」言われ続けて肩身が狭かった私

結婚して5年、なかなか子どもを授からなかった私。周りからの声はもちろん、義実家に行くたびに義父からの何気ない言葉に傷つき、肩身の狭い思いをしていました。
忘れもしないのは、義両親と一緒にテレビを見ていたときのことです。画面では「パンダの妊娠は年に数回しかチャンスがなく、繁殖が難しい」という特集が流れていました。
すると義父は私の方を向き、「なんだか〇〇ちゃん(私)みたいだな」と悪びれもなく笑ったのです。
そんな無神経な嫌味に耐えながら過ごしていたある日、念願の妊娠が判明。長年のプレッシャーから解放され、私は心からホッと胸を撫でおろしました。
義両親に妊娠を報告すると、あれほど嫌味を言っていた義父は初孫に大喜び。実は当時、定年を迎えて仕事を退職しようと考えていた義父でしたが、
「孫が生まれるなら、まだまだおじいちゃんが頑張らないと!」と急遽撤回し、再雇用で働き続けることを決意するほど興奮していました。
現場に到着した警察官

ところが報告から数日後、その「浮かれ気分」が裏目に出てしまいます。義母と二人で車に乗って買い出しに向かう途中、これまで車を擦ったことすらなかった安全運転の義父が、対向車とまさかの接触事故を起こしてしまったのです。
幸い誰にもケガはなかったものの、待望の孫が生まれる嬉しさで心が浮足立っていたのでしょう。
すぐに警察に通報し、事故現場に1台のパトカーが到着しました。降りてきた警察官が義父の免許証を確認し、顔を見た瞬間、驚きの声を上げました。
「えっ…〇〇(夫)のお父さん!?ケガはないですか!?」
なんと現れた警察官は、「夫の同級生」だったのです。彼は私たちの結婚式にも参列してくれていました。
思いがけない場所での再会に驚きつつも、同級生の警察官は動転する義父に親身に寄り添い、とても冷静かつ適切に事故処理を進めてくれました。そのおかげで、大きなトラブルにはなりませんでした。
接触事故の前後で態度が激変した義父

義母の話によると、息子の友人に事故現場を見られた義父は、警察官の顔を見た瞬間
「格好悪いところを見られてしまった…」と顔を真っ赤にしていたそうです。
事故の処理の間、義父は事故を起こしたショックに加えて猛烈な恥ずかしさがあり、終始小さくなって恐縮していたと言います。
ちなみに事故の後、無事に生まれた孫を前にした義父は、これまでの冷たい態度が嘘だったかのようにすっかり丸くなり、私に優しく接してくれるようになりました。
どれほど嬉しいことがあっても、油断をすれば思わぬアクシデントに繋がるのだと、浮かれ気分から一転して深く反省した様子の義父。家族全員にとっても、気が引き締まる大切な教訓となりました。
この出来事は今でも、「おじいちゃんが嬉しすぎて起こした失敗話」として家族の中で大切に語り継がれています。
(ファンファン福岡公式ライター/hitoyume)





