子どもとスーパーに出かけた日のことです。お肉の試食があり、娘は大興奮。するとそこに現れた高齢の女性が、試食を1人で何個も食べ始めました…。初めて訪れたスーパーで見た出来事です。
初めて訪れたスーパーで見つけた試食コーナー

4歳の娘と2人で、「お手頃価格で買い物ができる」という噂を聞きつけ、いつもは行かない少し遠いスーパーに出かけた日のことです。
「肉や魚を買うぞ」と期待に胸を膨らませていました。
開店してまだ間もない時間でしたが、牛肉の試食コーナーが設けられていました。コロナ禍以降、すっかり見かけなくなっていた試食コーナー。食べることが大好きな娘は、私よりも早く試食コーナーを見つけて「食べたい!」と、目を輝かせます。
さっそく店員さんに声をかけ、娘の分をいただくことにしました。
「お肉、美味しいよ〜」ともぐもぐ頬張る娘。
塩胡椒で味付けされた厚めのお肉に、一生懸命噛みついていました。アレンジ次第でいろんな料理に使えそうで、お値段も手頃。
「これは買いかも」と店員さんの説明を聞いていると、ふと70代くらい女性の姿が視界に入りました。
その女性も、試食のお肉を食べ始めたのです。
そして、1皿食べ終えると、迷わずもう1皿に手を伸ばす女性。それを見た娘は
「え、1人1個じゃないの?」と、言いながら不思議そうに見ていました。
続けて「もっと食べていいなら私も食べたい!」と娘が言い出しました。私は「もう、いただいたから…ね」と、なんとか娘をなだめて、店員さんとの会話に戻りました。
女性が3皿目に手を伸ばした瞬間!

再び視線を戻すと、女性はなんと3皿目にも手を伸ばしていました。 これにはさすがの店員さんも驚いた様子。
「お気に召していただけましたか?」と、声をかけます。 女性は満面の笑みで
「朝からこんなに美味しいもの食べられて嬉しいわ〜」とパクパク。 店員さんが
「1人1皿でお願いしてまして…」と控えめに伝えると、返ってきたのはまさかの一言。
「ケチくさいわね」
私は店員さんと思わず顔を見合わせてしまいました。
そのとき、突然別の女性が声をかけてきました。
「あら〜、Yさんたくさん食べてるわね」「たくさん食べて気に入ったんでしょう?買わなきゃ〜」
名前を呼ばれた女性は、そそくさとその場を立ち去っていきました。
声かけをした女性はどうやら少し離れた場所から、Yさんの大量試食をこっそり目撃していたようです。その女性に話を聞くと、Yさんは試食を食べ尽くす常連として、近所でちょっとした有名人であると教えてくれました。
試食を次々に食べている様子を「よっぽど美味しいのかしら」くらいに思っていた私も、常習犯と聞いてちょっと引いてしまいました。
店長が登場

Yさんは逃げるようにレジへ向かいます。そこに店長らしき人が登場しました。会計を済ませたYさんに、
「試食は1人1個ほどにしてほしい旨を前から話してます。どうしても守っていただけないなら、一口でも食べたものはYさんの場合は購入していただきますよ」と告げていました。
どうやらYさんは要注意人物としてお店の中でもマークされていたようで、とうとう厳重注意を受けることになったのでした。
試食はあくまで「味を確かめるため」であって、食事ではありませんよね。私は、店員さんに聞いたアレンジレシピがどれも美味しそうで、試食した牛肉を購入。
初めて行ったスーパーでの買い物で、思わぬ人間模様を目撃することになりました。
(ファンファン福岡公式ライター/高谷さな)





