子どもの“素直すぎる言葉”に、思わぬダメージを受けた経験はありませんか? 我が家でも、夕飯中に息子が放った一言で、思わず手が止まりました。さらに隣にいた小学校2年生の娘のフォローが、絶妙にズレていて…。子どもの言葉でメンタルが揺らいだお話です。
料理担当によって態度が変わる子どもたち

我が家は、普段のご飯の用意はほぼ私が担当しています。とはいえ、正直、毎日の食事作りがそこまで好きではありません。
「何作ろう」「冷蔵庫に何あったっけ」と考えながら、とにかく“必要だからやっている”感じ。子どもが好きそうなメニューを考えつつ、栄養も気にして、なんとかこなしている状態です。
一方、夫は料理が好きなタイプ。休日になると、張り切って凝ったレシピに挑戦します。しかも、私が絶対に使わない圧力鍋まで登場。
「え、そこまでやる!?」と思うような煮込み料理や、本格的なチャーシューなどを楽しそうに作るのです。
ちなみに私は、圧力鍋は重いし、洗うのも面倒なので、完全に避けています。そのため当然というべきか、子どもたちも夫の作るご飯には大喜び。夫が料理を作る日は「今日パパのご飯!?」とテンションが上がり、食べるスピードまで違います。
逆に、私が作る日は、食べ終わるまで時間がかかる日もあり「はいはい、いつものご飯ね」という空気を感じることもありました。
息子のカミングアウト

ある日のことです。いつものように、夕飯を並べながら子どもたちの様子を見ていました。
すると突然、食卓の料理を見ながら息子がポツリ。
「俺、パパの料理のほうが好き」
思わず手が止まりました。
(え?今なんて?)
本人は、悪気ゼロ。ただ思ったことを口にしただけ、という様子でした。
軽くショックを受けつつ、「あー、やっぱりそうなんだ…」と妙に納得する気持ちもありました。すると、その空気を察した娘が慌てて口を開いたのです。
「そんなの、本人の前で言っちゃダメだよ!」
(フォローしてくれて、ありがとう…)と思った瞬間、
「ママかわいそうでしょ!」と続けました。
娘のフォロー

なんだろう。フォローされているはずなのに、地味に刺さる言葉。
娘は
「ママだって、一生懸命作ってるんだよ!」
「う、うん。ありがとう」
すると娘は、なぜか熱弁モードに入りました。
「私たちは、ママの料理がなかったら、お腹空いて死んじゃうんだから!だから黙って食べるの!」
(いや、言い方…)危うく吹き出しそうになりました。
彼女なりに、「毎日ご飯を作ってくれるありがたさ」を伝えたかったのでしょう。でも絶妙に、“命をつなぐための食事”感が強いのです。すると息子はまだ何か言いたそうに、「えー、でもさ…」と話し始めました。
その瞬間、娘がかぶせるように、
「確かにパパのほうが上手かもしれないけど!でもママだって頑張ってるんだから、本人の前で言っちゃダメ!」と必死。私はもう、笑えばいいのか傷つけばいいのか分からなくなっていました。
娘の優しさ
そのあと、キッチンで片付けをしながら、娘の言葉を思い返していました。
“パパのほうが上手”…分かってはいたのです。夫は料理そのものを楽しめる人で、私は“毎日のタスク”として回している。
その違いは、子どもにも伝わっているのでしょう。もちろん、毎日のご飯を作ることに手を抜いているつもりはありません。でも、「早く終わらせたい」「面倒だな」と思いながら作る日があるのも事実です。
息子の素直な感想にも、娘の不器用すぎるフォローにも、その現実を見せられた気がしました。とはいえ、娘なりに私を守ろうとしてくれた気持ちは、ちゃんと受け取っています。ちょっとズレていて、かなり痛かったけれど。それでも、その気持ちがうれしかったです。
言われたときはショックでしたが、今ではあの日の食卓を思い出すたび、顔がほころんでしまう、そんな出来事になりました。
(ファンファン福岡公式ライター/大空 琉菜)





