現在、博多座(福岡市博多区)で公演中の「六月博多座大歌舞伎」(6月2日~22日)は、八代目尾上菊五郎さんと六代目尾上菊之助さんの親子同時襲名披露興行。これを記念して、博多座の舞台に迫力満点の「襲名披露祝幕(いわいまく)」がお目見えしています。5月30日に実施された祝幕公開の様子を紹介します。
斬新で大迫力の祝幕に目がくぎ付けに!

博多座公演のために製作された襲名披露祝幕は、「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズで知られる漫画家・荒木飛呂彦さんがデザインしたことでも大いに注目されています。独創的なストーリーやキャラクター、芸術的な作画などで国内外から熱い支持を受ける荒木さんが、歌舞伎の名跡「菊五郎」の歴史と襲名の門出を華やかに描き出しました。

この日、初めて完成品を目にした菊五郎さんと菊之助さんは、感動もひとしおといった様子。歌舞伎の祝幕として、とても斬新なデザインや色使いに会場からも拍手と歓声が上がります。荒木さんからの祝辞も披露されました。親子二人の裃(かみしも)の色は、荒木さんの作品にとっても大切なカラーである「黄金」のようなイメージで表現しているそうです。
背後で「スタンド」のように見守る歴代の菊五郎

菊五郎さんは、ひとしきり見入った後「荒木先生が我々親子の襲名の門出に協力してくださいました。ぜひ、ジョジョのようなポーズで立っている様子を描いてほしいとお願いしたら、こんなに大迫力で大変感激しています。我々親子の姿の後ろには、歴代菊五郎の当たり役を描いていただいています。まるで『スタンド』のように私と菊之助の後ろに立ち、守ってくれているようであり、同時に私たち自身がその存在をまとっているように感じます」と7役の紹介を始めました。


【歴代尾上菊五郎とその当たり役】
初代「仮名手本忠臣蔵(かなてほんちゅうしんぐら)」大星由良之助
二代目「京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)」白拍子花子
三代目「菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」の菅丞相(菅原道真)
四代目「与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)」のお富
五代目「梅雨小袖昔八丈(つゆこそでむかしはちじょう)」通称「髪結新三(かみゆいしんざ)」の新三
六代目「春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)」獅子の精
七代目「弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)」の弁天小僧菊之助

菊五郎さんは「襲名のテーマは『伝統と革新』。この祝幕は、歴代の菊五郎が大事にしてきた音羽屋の伝統を受け継ぎつつ、荒木先生の大胆な筆遣いと彩色によって古典が新たに生まれ変わっています。まさに、歌舞伎の語源である『傾(かぶ)く』精神ですよね。この祝幕を見て、伝統と革新の気持ちを大事に博多座の舞台に立ちたいと改めて決意しました」と意気込みを語りました。

菊之助さんは「初代から祖父までの歴代の菊五郎がとてもかっこよく描かれていて、その中に父と僕もいられることが幸せだと感じています。祝幕の力を借りて約1カ月間、元気に頑張りたいと思います。どうぞ皆さま、この博多座に足をお運びください」とあいさつし、会場から大きな拍手を浴びていました。

祝幕をデザインした特製グッズも話題に

博多座内で限定販売されている、祝幕デザインの特製グッズも話題を呼んでいます。
親子でジョジョ立ちしているアクリルスタンドもあります!
会場では「お一人様1アイテム1点まで」と案内されていましたが、数量限定なので気になる人は早めの来場を。

尾上菊之助改め 八代目尾上菊五郎襲名披露
尾上丑之助改め 六代目尾上菊之助襲名披露
「六月博多座大歌舞伎」
日時:6月2日(火)~22日(月) 昼の部11:00、夜の部15:45
※8日(月)、16日(火)は休演。貸し切り公演あり
場所:博多座(福岡市博多区下川端町2-1)
料金:A席21,000円、B席13,000円、C席6,000円 ※税込み
問い合わせ:博多座電話予約センター
電話:092-263-5555
公式サイト https://www.hakataza.co.jp/lineup/132





