運動会は、普段見られない子どもの姿が見れる重要な行事の一つ。我が子の活躍シーンを一目見ようとどの保護者も熱が入りますが、中には非常識な行動をとる人たちが…。ルールを守っている保護者がスカッとした、子どもたちのエピソードです。
わが子を思う気持ちもほどほどに

私の子どもが通う学校の運動会は、演目ごとに保護者が入れ変わる“優先観覧ゾーン”を設けるタイプでした。子どもたちが入退場するタイミングで、保護者も同じように入れ替わります。優先観覧ゾーンのすぐ隣には来賓席があり、そこには椅子と長机が置かれていました。
私は実行委員の手伝いがあった兼ね合いで、優先観覧ゾーンを反対側から見渡せる位置にいました。すると、観覧ゾーンから頭一つポンと抜けている保護者(Aくんママ)がいたのです。最初は背の高い人なのかと思っていましたが、よくよく見るとその人は脚立に乗っていました。もちろん、観覧ゾーンには椅子が一列に並んでおり、座っている人も立っている人もいましたが、脚立を持ち込んでいるのはAくんママだけでした。
見かねた先生が「転倒の恐れがあるので台に昇るのはやめてください」と声掛けをしても「大丈夫ですよ!椅子よりこっちの方がよく見えるので!」と一言。普通は先生からそのような声掛けがあったら脚立から降りると思うのですが、逆に「自分を心配してくれている」と受け取っている点に恐怖を覚えました。
救世主!子どもたちの純粋な発言
Aくんママがいるせいで、観覧ゾーンは、どことなく雰囲気が重くなってしまいました。周囲から冷ややかな視線が注がれますが、本人はいたって気にしていない様子。私も何か注意しようと様子をうかがっていると、子どもたちが集まってきました。
すると口々に子どもたちが「あ、Aくんのママだ!あれ?これ(脚立)持ってきたの?重かったね〜大変~」なんていうんです。これにはAくんママもニコニコと対応していましたが、そのうち子どもたちがぽつりぽつりと事実に気づき始めます。
「ねえ、でも他のママたちは脚立持ってないのに何でAくんママは持ってきてるの?」だったり「Aくん!Aくんが“恥ずかしい”って言ってる〜」であったり。子どもたちはその場の出来事を楽しんでいるだけですが、Aくんママは子どもの名前を大声で叫ばれ、脚立をわざわざ持ち込んだことについて子どもたちに問い詰められるため、静かにしてほしいと頼み始めます。そして最終的にAくんママはそそくさと脚立を片付け始めたのです。
子どもの言葉に耳を傾ける良心が残っていてよかった

Aくんママは子どもたちとの受け答えは普通で、むしろ子どもに人気のある保護者だと思いました。それでも、端っこだから、列の後ろだからと勝手に脚立に乗ってはいけません。
そして、私を含めきっとあの場にいた全保護者が言いたかったことを、大きな声で伝えてくれた子どもたちに感謝していたと思います。大人が言い合うと角が立つようなことでも、子どもの純粋な声かけならとてもスムーズで、へたな争いを生みません。同じ親として“子どもの姿を見たい!写真に収めたい!”と思う気持ちは否定しませんが、常軌を逸したレベルの行動は控えたいものです。
(ファンファン福岡公式ライター/きぃ)





