赤ちゃんとの新生活が始まり、少しずつ変わっていった義両親との距離感。アポなし訪問に始まり、「泊まりに来てほしい」という思いがどんどん形になっていく中で、私は少しずつ気疲れするようになっていました。義家族との“ちょうどいい距離感”について考えさせられた体験談をご紹介します。
子どもが生まれてから変わった義両親との距離感

子どもが生まれるまでは、義両親とは程よい距離感で付き合っていました。
母の日や父の日、お盆やお正月など、イベントごとに一緒に食事をする程度。必要以上に干渉されることもなく、私自身も「いい関係だな」と思っていました。
しかし、1人目の子どもが生まれてから、その距離感が少しずつ変わっていきました。
慣れない育児で寝不足の日々。そのため、日中も赤ちゃんが寝てくれたタイミングで私も横になって休むようにしていました。そのタイミングで突然インターホンが鳴ることが増えたのです。
相手は義両親。しかも事前連絡なしでした。
インターホンの音にびっくりして赤ちゃんが起きて泣いてしまっても、「あら~、ねんね中だったのに悪かったわねぇ」と言いながら、どこか嬉しそうに孫を抱っこする義母。
最初は「孫を可愛がってくれているんだな」と思うようにしていました。でも、それが何度も続くうちに、少しずつモヤモヤが積み重なっていったのです。
突然始まった“お泊り前提”の準備

そんなある日、またアポなしでやってきた義両親が嬉しそうにこう言いました。
「あなたたちがいつでも泊まりに来れるように、二階にもトイレを作るリフォームをすることにしたの」
その言葉を聞いて私はびっくりしました。なぜなら、私たちは一度も「泊まりたい」なんて言ったことがなかったからです。
義実家は車で15分ほどの距離。夫が飲み会の日など、私は自分の実家に泊まって育児を手伝ってもらうことがありました。きっとそれを見て、「うちにも泊まりに来てほしい」と思ったのかもしれません。
もちろん、気にかけてもらえること自体はありがたい。でも、こちらの意思を確認せずに話が進んでいくことに、私は少し怖さを感じ始めていました。
おまる、オムツ、着替え…止まらない先回り

リフォームが終わると、会うたびに「いつでも泊まりに来なさいね」と言われるようになりました。でも、ちょうどその頃はコロナ禍。緊急事態宣言を理由にやんわり断っていました。
すると今度は、
「うちでもトイトレできるように、おまる買っといたから」
「オムツもうち用に置いておくわね」
「着替えも置いておきなさい」
と、どんどん話が進んでいったのです。先回りするように、こちらの意思を確認せずに進めていく義両親に、正直しんどくなりました。
私が実家に泊まるのは「休ませてもらえるから」。気を遣わず、疲れたら横になれて、「休みなさい」と言ってもらえる場所です。
私の実家は義実家と変わらない距離にあります。でも義実家にお泊まりとなると、どうしても気を遣ってしまいます。そのため、わざわざ泊まるメリットを感じられなかったのです。
夫のひと言で救われた私
夫がたまたま家にいたお盆前のある日。またアポなしで義両親がやってきました。
夫と義両親が話す中で義母がこう言ったのです。
「今年もお盆には夜ご飯を食べに来なさいね」
「そろそろうちに泊まりにおいで。せっかくリフォームまでしたんだから」
まるで、私たちが望んでリフォームしてもらったかのような言い方でした。私はどう返せばいいのか分からず、黙っていると、夫がこう言ったのです。
「ご飯は食べに行くけど、帰れる距離やし帰るよ」
私はこの言葉を聞いてとてもホッとしました。相手を強く否定するわけでもなく、こちらの気持ちが伝わるように断ってくれたのです。
義両親に悪気はないのでしょう。孫が愛おしくてたまらない気持ちもよく伝わってきます。でも、「良かれと思って」の行動でも、相手の気持ちを確認せずに先回りされ続けると、少しずつしんどくなってくることもあるのだと感じました。
あの日、夫が「帰るよ」と言ってくれたことで、私は「無理に義両親の期待に応えなくてもいいんだ」と思えました。
その後も義両親から「泊まりに来なさい」と言われることはあります。でも今は、夫がいなくても、「次の日に予定があるので、夜ご飯をいただいたら帰りますね」と自分の気持ちをやんわり伝えられるようになりました。
義両親とのお付き合いには無理しすぎない距離感を作ることも大切、そう感じた出来事でした。
(ファンファン福岡公式ライター/Rina.M)





