「今日は楽しよう」と買ってきたお惣菜を囲み、家族みんなで和やかな時間を過ごしていました。そんな中、突然義母が作ってくれた“愛情たっぷりのチャーハン”。一見おいしそうに見えたその一皿には、まさかの秘密が隠されていたのです。私が、冷や汗をかきながら迎えた義実家の恐怖体験をご紹介します。
遊びに出かけ、義実家に帰宅

その日は家族全員で一日中遊び回り、心地よい疲れに包まれていました。
「夕飯は楽をしよう」ということになり、近所のスーパーで豪華なお惣菜を買い込んで義実家へ帰宅。食卓には彩り豊かなおかずが並び、義父母と私たち夫婦、そして子どもたちが食卓を囲みます。会話も弾み、にぎやかな一家団らんが続いていました。
夕飯も中盤に差し掛かった頃、義母が「ちょっと待っててね、いい物作ってくるから」と席を立ちました。
めったに料理をしない義母だったので珍しいな、何を出してくれるのかなと楽しみに待っていました。台所から炒め物の音が聞こえてきたかと思うと、運ばれてきたのはホカホカのチャーハン。
「子どもたちがチャーハン好きだと思って作ったのよ。遠慮しないで食べてね」と笑顔の義母が大皿を差し出しました。義母の優しさに感謝しつつ、私は取り皿を準備するために台所へ向かいました。
そこで、ふと視界に入った空の炊飯器。帰宅した時には確かにあったごはん。
炊飯器に表示されていた【保温:72時間】の数字を見て、私の目が点になったごはんです。さっきまでそこにあったはずの、うっすら黄色く変色し、乾燥してカピカピになりかけていた「3日前に炊かれたごはん」が、見あたりません。
私が顔面蒼白になった「チャーハン」の正体

席に戻り目の前のチャーハンに視線を戻すと、具材がたくさん入り、おいしそうにツヤツヤと輝いています。
「これ、あのごはんだ……」
そうです。その正体は「72時間熟成(放置)されたごはん」。事態を察した瞬間、血の気が引いていくのが分かりました。
義母に悪気はありません。ただ「もったいない精神」と、「火を入れれば大丈夫」という独自の判断があったのでしょう。しかし、衛生面を考えれば、子ども達には絶対に口にしてもらいたくありません。いえ!それ以前に子どもたちに勧めて欲しくありません。
私の胃がキリキリと痛み始めてきました。どんな風な言い方で、子どもたちが食べるのを阻止しようか?冷や汗を流しながら子どもたちの様子を伺うと、なんと「ピーマンが入ってるからいらなーい!」と奇跡の拒否。心の中で「ナイス好き嫌い!」と叫んだのは、後にも先にもこの時だけです。
夫に託された「義母のチャーハン」の結末は

さて、残るは夫です。
「ピーマンが入っているから美味しいのに!こんなに美味しいチャーハン食べないなんてもったいない」と無邪気にバクバク食べる夫。
私は真相を告げることもできず(義母の手前、言えるはずもありません)、私もチャーハンを食べることを回避すべく、ただひたすらお腹がいっぱいの演技に徹しました。
その甲斐があったのか「お前、今日は食欲ないのか? 俺が食ってやるよ」そんな頼もしい言葉とともに、夫は72時間超えのチャーハンを完食。
「アチャー!何もありませんように…」心の中で祈りました。しかし、そんな願いも虚しく、夫は夜中にトイレにこもってなかなか戻ってきません。
つくづく子どもたちが食べなくてよかったと胸を撫でおろしました。義実家の炊飯器には、時として魔物が住んでいる…。その時から、帰省したら炊飯器の保温時間のチェックを欠かさず、義母が料理をするときは、手伝いながら隣で目を光らせています。
(ファンファン福岡公式ライター/ひとみ)





