甥っ子たちは毎週のように実家へ預けられます。最初のうちは孫と過ごせることを喜んでいた両親。成長とともに遊びはどんどん激しくなっていき、両親に小さな変化が起こりました。
義姉が子どもを預けに来るように

兄夫婦には、男の子が2人います。
子ども2人が保育園に通い出してから、週末になると義姉が子どもたちを連れてわが家へ来るようになりました。
「ちょっと買い物してくるね」「友達と食事に行ってくるから、お願い!」
そう言って、子どもたちを両親に預けて出かけていくのです。
最初のころは、両親も嫌がる様子はありませんでした。孫と一緒に過ごせることがうれしかったのでしょう。
家の中で孫2人が遊ぶ声が聞こえると、両親も笑顔になっていました。
いつの間にか「預けること」が当たり前に
気付けば義姉が「週末になると子どもたちを預ける」ことが当たり前になっていました。
友達とのランチやカラオケ、美容院など、その時によってさまざまな理由で、
「ちょっとお願い!」と軽い調子で子どもたちを置いていきます。
両親は60代後半です。2人の活発な男の子を相手にするのは、決して楽ではありません。
それでも、両親は断りませんでした。
「孫だからね」
そんな気持ちだったのだと思います。ただ、両親の疲れた表情が目につくようになってきました。ですが私は「自分が口を出したら角が立つかもしれない」と思って黙っていました。
激しくなる遊びにヒヤリ

甥っ子たちが成長するにつれて、遊びも少しずつ激しくなっていきました。
特に大変だったのが、怪獣ごっこやヒーローごっこです。
「おじいちゃんが悪者ね!」
そう言われれば、父は悪役になります。すると、たたかれたり、蹴られたり…。
子どもたちは遊びに夢中なので、力加減ができません。
父が孫たちと遊んでいる部屋から「ドン!」という音が聞こえるたびに、私はドキッとするようになりました。
そして、ある日。遊びの最中に父がケガをしてしまいました。甥っ子に押されて転びそうになった父が、とっさに手をついた際に手首を捻挫したのです。
父のケガをきっかけに伝えた本音

これまで黙っていた母の表情が変わりました。父のケガを目の前にして、母も「もう毎週2人を預かれない」と感じたようです。
これまで我慢してきた両親でしたが、ついに義姉へ本音を伝えることにしました。
「これからは、毎週預かるのは難しいと思う」
私は、その言葉を聞いて少し緊張しました。これまで「孫だから」と受け入れてきた両親が、自分たちの体力について初めてはっきり伝えたからです。
それを聞いた義姉は当初、
「子どもたちも、おじいちゃんおばあちゃんと遊ぶのを楽しみにしているのに」と不満顔でした。
しかし、父がケガをしたことを知ると、ようやく事の重大さに気付いたようです。それからは、義姉が子どもたちを預ける頻度も少しずつ減っていきました。
両親は今でも、甥っ子たちと過ごすこと自体はうれしいと言います。
「孫と遊ぶのは楽しい。でも、自分たちの体力も考えないとね」
その言葉を聞いて、私はホッとしています。
孫をかわいいと思う気持ちと、体力的に難しいと感じることは、決して矛盾しないのだと思います。
今回の出来事で、家族だからこそ「大丈夫」と我慢し続けるのではなく、無理なときには本音を伝えることも大切だと感じました。
(ファンファン福岡公式ライター/わーちゃん)





