母とは仲が良いけれど、たまに無神経な一言を放つ人。子どもの予防接種を予約しようとするたび「そんなの打たなくていいのよ」と言われ、医療職として働いていた私にはモヤモヤが募っていきました。悪気はないと分かっていても、繰り返される一言に思わず伝えたことがあります。
仲はいいけど、たまに無神経なひと言を言う母
うちの母とは、普段は仲良く付き合っています。困ったときには頼れる存在ですし、子どもたちのこともよくかわいがってくれます。
でも時々、悪気はないんだろうけど無神経なことをさらっと言ってしまう人でもあります。最近だと「2人目は?」と、今どき聞きづらいはずのことも平気で聞いてきたり。
本人には全く悪気がないからこそ、「そんなこと言わないで」と強く言うのもためらってしまいます。今回のモヤモヤも、そんな母の何気ない一言がきっかけでした。
予約のたびに「そんなの打たなくていいのよ」

ある日、「来週、子どもの予防接種を予約しなきゃ」と何気なく話したときのことです。すると母は少し顔をしかめて、いつものように言いました。
「そんなの打たなくていいのよ」
最初は「そういう考えなんだな」くらいに思っていました。でも、その後も予防接種の話題になるたびに同じことを言われます。
どうやら知人から副反応の話を聞いたことがきっかけで、「できるだけ体に余計なものは入れない方がいい」という考えを持つようになったようでした。
でも私は医療職として働いてきた経験があります。
感染症は、自分だけが気を付ければいいものではありません。重症化しやすい人や、さまざまな事情で予防接種を受けられない人もいます。
予防接種は、自分の子どもを守るだけでなく、周りの人を守ることにもつながるという考えが、私の中には自然とありました。
だからこそ、その言葉を聞くたびに「またか…」と胸の奥がざわついていました。
反論するのも面倒で、ずっとスルーしていたけれど

正直、反論するのも面倒で、いつも「そうなんだね」と流していました。母には母が子育てをしてきた時代があります。その経験から言っていることも分かるので、「考え方が違うだけ」と自分に言い聞かせていたのです。
でも、同じことを何度も言われ続けるうちに、少しずつ心が疲れてしまいました。ある日、また同じように「予防接種なんてしなくていい」と言われたとき、私は思い切って伝えました。
「もうそういうことを何度も言うのはやめてほしい。私が子どもたちにとって必要だと思って決めていることだから。本当に危険だと思うこと以外は、そっと見守っていてほしい」
予防接種だけの話ではありません。離乳食や生活習慣、しつけなど、子育てをしていると周りからいろいろな意見をもらうことがあります。でも、その子を毎日見て、一番悩み、一番考えているのは親なんですよね。だからこそ、私の中でずっと積み重なっていた思いを、この機会に伝えたのでした。
子育てに「正解」はないからこそ
親だからこそ遠慮なく言えてしまう一言。
「昔はこうだったよ」「そんなに神経質にならなくても大丈夫」
子育てをしていると、そんな言葉をかけられた経験がある人も少なくないのではないでしょうか。もちろん、心配してくれていることや、良かれと思って言ってくれていることも分かっています。
でも、どれだけ親しい相手であっても、子育ての価値観はそれぞれ違います。子育てには、これが絶対という正解はありません。だからこそ、毎日子どもと向き合いながら親が考えて出した答えを、周りはそっと尊重できたらいいなと思います。
今回の出来事を通して、私自身も「良かれと思っても、自分の価値観を相手に押し付けないこと」の大切さを改めて感じました。
(ファンファン福岡公式ライター/irone)





