義母はなんでもはっきり言って来るタイプ。本人にとっては何気ないひと言かもしれませんが、私は義母の言葉に傷つくことも多く、距離を置きたいと思うこともありました。ところが、あることがきっかけで、義母の言葉を素直に受け入れられるように。義母とのことを考え直すきっかけを与えてくれた忘れられない体験です。
義母の言葉に傷つく毎日

私は授かり婚でした。結婚と出産が立て続けだったこともあり、義母とは最初から深く関わる生活が始まりました。
義母はとてもきれい好きです。そして、思ったことは遠慮なくその場で口にするタイプ。
「そこ、ちゃんと拭いた?」「子どもの服、もう一枚着せた方がいいんじゃない?」「そういうやり方じゃ危ないよ」
悪気がないのは分かっていても、何かあるたびに指摘されているように感じていました。
初めての育児で余裕がなかった私は、
「また注意された」「嫁だから厳しく言われるんだ」
と受け止めてしまい、義実家へ行くたびに緊張していたのを覚えています。言われたのが実母だったら何とも思わないようなことでも、相手が義母というだけで、なぜか必要以上に傷ついてしまっていました。
義母は決して意地悪な人ではありません。困った時には助けてくれますし、子どもたちのことも本当によくかわいがってくれます。
それでも私は、「また何か言われるかもしれない」と身構えてしまい、素直に話を聞けなくなっていました。当時の私は、義母が言うことは全て私を否定している様に受け止めていたのだと思います。私ができていないから指摘されている、そんな思いが強く義母からの言葉も素直に受け止められない状態でした。
義母からかけられた言葉

ある日、義母が私にこう言いました。
「ねぇ、今私が言ったこと、お母さんに言われても同じように嫌な気持ちになる?」
そういわれたときの私は返事が出来ませんでした。義母は続けて、
「私はあなたを怒りたいわけじゃないの。本当の娘のように思っているから、気付いたことを伝えているだけなのよ」と話してくれました。その言葉を聞いた瞬間、肩の力が抜けたような気がしました。
考えてみると、義母に言われたことでも、実母から同じことを言われたら、「そうだよね」と素直に受け入れていたはずです。でも義母から言われたというだけで、「嫌味を言われた」「責められた」と決めつけていた自分がいました。
考え方を変えたら気持ちが楽に

その日を境にすべてが変わったというわけではありません。相変わらず義母は思ったことをその場ではっきり言いますし、「そこまで言わなくても…」と思うこともあります。
それでも、「もし実母に同じことを言われたらどう感じるだろう」と一度立ち止まって考えるようになってから、不思議と以前ほど傷つかなくなりました。義母の言葉の裏には、私や子どもたちを思う気持ちがあるのだと分かるようになったからです。
もちろん、価値観の違いを感じることはありますが、今では以前より自然に義母と会話もできるようになり、困った時には素直に相談できる関係になりました。
あの日の義母の「実母だったらどう思う?」というひと言で、義母の言葉を一度受け止めて、その気持ちを考えることができるようになりました。義母のことを、私が「嫁」だからきつく当たってくるんだ、否定的なんだと決めつけていたのは私自身だったのかもしれない、そう気づかせてくれた言葉。今では私の中で忘れられない大切な言葉となっています。
(ファンファン福岡公式ライター/tomomicchu)





