ワーママとして2人の子どもを育てています。1人目が生まれたときは臨月まで働き、産後2カ月半で仕事復帰という強行スケジュール。そんなときに「母乳デナイ事件」が起こりました。「完全母乳で育児するもの」と思い込んでいた私は焦り、寝ても覚めても、母乳のことが頭から離れないほど一時追い詰められたのでした。そんな私に義母がかけてくれた言葉とは…。
母乳育児が当たり前?

私の弟が生まれた時、実母は絞って捨てるほど母乳が出ていたことを、私はとても印象深く覚えています。
母乳の量はある程度遺伝もあるだろうから、そんな母から生まれた自分は当然「完全母乳育児」をするものだと思っていました。今思えば知識不足の勝手な思い込みです。
そんな中、自分が出産するときが来ました。
産後2週間目に病院からの電話確認で1回の授乳時間が長すぎることを指摘され、受診。
わが子の体重が大幅に減っていることがわかり大ショックでした!
母乳では全く量が足りておらず、許容範囲外に体重が減っていたため、すぐにミルクをメインに切り替えるよう先生からの指導がありました。
ちゃんと出ていると思っていた母乳は50ml程しか出ていなかったのです。それを知ってさらにショックをうけ、パニックになりました。
義母のカミングアウト

里帰りで実家にいたため、実母からの
「私は出たのに、どうして出ないんだろうね?」という悪気のない言葉に、更にしんどい気持ちに…。
そして産後2カ月経ち、自宅に帰る日のこと。義父母が車で送ってくれることになり、自然と授乳の話になりました。
何を言われるだろうという緊張感と、母乳が出ない後ろめたさと、恥ずかしい気持ちが重なり、私は泣きそうになりながら話しました。
しかし、義母の意外な言葉にびっくり。
「私なんて最初から全然母乳でなくて、うちの息子(私の旦那)もお姉ちゃん(義姉)も完全ミルクで育ったけど、息子を見てごらん。ちゃんと育ってるから大丈夫だよ!」
と笑いながら言ってくれたのです。
旦那は身長180cm、アラフォーですが大きな病気もなく、風邪もほとんどひかない健康体です。
全くの予想外の義母の回答に、言葉に表せないほど救われた思いがしました。
ふっきれたら育児が楽しくなった

自分を責め、痛みに耐えながら暇さえあれば母乳マッサージをし、どうしたら母乳が出るのか睡眠時間を削って検索魔になった産後の2カ月間…今思えば正気ではなかったと思います。
目の前のわが子が「ミルクを飲んで、息をして、ちゃんと生きてる」そんな当たり前のことを受け入れられたのは、義母の体験を聞き、完全ミルクで育った旦那が「ちゃんと大人になっている」ことを意識できたからでした。
わが子が元気で健康に育ってくれたら、母乳かミルクかなんて、どうでもいい。
母乳にとらわれていたのは自分だけだったことに、いまさらながら気づいたのでした。
それでも諦めの悪い私は、産後半年くらいまでは授乳と搾乳を続けました。
でもそのうち「出ない乳」より、「すぐ出る哺乳瓶」のほうが好きと言わんばかりに、息子が授乳を嫌がるようになってしまったので、自然とフェードアウトすることができました。
そんな長男は産後半年で完全ミルクになりましたが、外遊びが大好きで、保育園帰りに毎日1時間は公園遊びをするような元気な子に成長しました。
「理想に取り憑かれた私」は、義母の言葉でぱっと視界が開け、初めてわが子と向き合うことができた気がします。
深刻になっていた私に、あっけらかんと話してくれた義母に今でも感謝の気持ちでいっぱいです。
(ファンファン福岡公式ライター /neko.toranosuke )





