あれは、息子が幼稚園に通っていた頃の月曜日の朝。寝不足でふらふらの私は、まるで夢の中を歩いているかのように登園準備を終えました。ところが息子が登園して40分後、担任の先生から電話が。そう、私はランチバッグの代わりに「あるモノ」を通園バッグに入れて登園させてしまっていたのでした。
寝不足ママの朝は、だいたい世界がぼんやりしている
月曜の朝は、ママにとって「週のはじまり」というより「週末の後始末」です。
土日の子どもとの全力遊び、外出、家事の山に疲れ果て、日曜の夜は「やっと寝れる…」と布団に倒れこんだのもつかの間、実はここからが本番。夜中に「ママー!お茶ー!」とか「お腹痛い〜!」と起こされ、何度も目を覚ますうちに朝がやってくる。身体は重く、頭は完全に夢の続きモード。それでも起きなきゃいけないのがママの宿命ですよね。
脳は起きてるつもりでも、判断力は完全にショートしてる。そんな中で作業すると…おむつをお弁当と間違えることも、十分あり得るわ。ママだって完璧じゃないんだもん。
バッグに入れた「お弁当」の正体は…

その日は気合十分。「今日こそは忘れ物なし!」そう心に決めて、朝の準備を進めた私。前夜のうちに準備していたおかずを冷蔵庫から取り出し、スタンバイOK。ラップでくるんだおにぎりをランチバッグにインして…のはずが。その時点で、頭はすでに半分寝ていたようです。
入園当初は、おむつだったりパンツだったりした息子。日曜日のお出かけ時に準備していたおむつポーチがちょうど通園バッグの真横に置きっぱなしという悲劇も重なって、なぜかお弁当ではなく、おむつセットを通園バッグ に入れてしまったのでした。
先生のやさしい一言

息子を幼稚園バスに乗せ、ゆっくりお茶を飲んでいると携帯が鳴り響きました。
「今日は…お弁当がないんですけど…」と、幼稚園の先生から申し訳なさそうに伝えられたその瞬間、脳内で全アラームが鳴り響きました。
「え? お弁当入れたはず…え?……ええええええっ!?」と、数秒フリーズした後に正気に返り確認。すると、通園バッグに入れたはずのお弁当箱がなぜかここにあるではないですか。
一瞬で血の気が引き、顔面が真っ青に。先生も慣れているのか
「大丈夫ですよ〜こういうこと、たまにありますから」と穏やかに返してくれましたが、逆にグサリと心に刺さります。
「あ、あ、あ…いま、いま持っていきますっ!!」と慌てて家を飛び出しました。そこから車を走らせ、幼稚園前へ!
駐車場からの険しい坂道をゼイゼイ言いながら猛ダッシュ。受付で息を切らしながらも、なんとかお弁当を先生に渡せたのでした。
ママの「失敗力」は最強の武器になる!

あの朝は正直地獄のようでしたが、今では家族で語り継がれる笑い話になっています。息子も
「ママ、お弁当入れ忘れた日あったよね〜 」と笑って話してくれます。
この体験を通して「ママの失敗」は子どもにとって実はすごく大事なことなんじゃないか、ということに気づきました。失敗しても謝って、すぐに対応して、笑い飛ばして。そんな背中を見せることで、子どもは生きる力を自然と学んでいくのかもしれません。
むしろ、完璧ではなくても頑張っている姿のほうが、子どもにとっては最高の安心材料になっているのかもしれません。おっちょこちょいな私の言い訳に聞こえるかもしれませんが(笑)。
今だから笑える、あの日の教訓
あの日の私は、焦って、おろおろして、泣きそうになりながらもお弁当を届けに走りました。でも今思えば、それもママとして成長するための大事な一歩だったのかもしれません。
育児って予定通りにいかないことの連続だし、誰かと比べたってキリがない。だからこそ、自分のペースで、時に転びながらでも前に進めばいいんだと思います。
もし今この記事を読んでいるあなたが何かやらかして落ち込んでいても、大丈夫。
ママの失敗は、家族を育てる栄養なんです、きっと。今日も、明日も、あなたは立派なママ。胸を張って、笑っていきましょう。
(ファンファン福岡公式ライター/Happymam)





