「チャンネル回して」と言ったら、子どもに「リモコン押すってことでしょ?」と真顔で返されました。その瞬間、私は昭和の常識がもう伝わらないのだと、苦笑いするしかありませんでした。今回は、そんな親子間で感じたまさかの世代間ギャップをいくつかご紹介。思わず「あるある!」とうなずいてしまうかも?
リモコンじゃなくて「チャンネル回す」って言っちゃう!

昔のテレビは、チャンネルを物理的に回すダイヤル式でしたよね。「ガチャッ、ガチャッ」と音を立てながら切り替えていたのが懐かしい。
ところが、今の子どもたちにとってテレビとは「リモコンでボタンを押して操作するもの」。ある日、わが子に
「チャンネル回して」とお願いしたら、
「回すってなに?ボタン押せばいーい?」と指摘され、思わず世代の壁を感じました。
ちなみに、最近ではリモコンという言葉すら使わず、「リモ」と略して使う子もいるのだとか。時代の変化、早すぎる…!
「ダビングする」は死語!?データコピーの新常識
「これダビングしといて」と頼んだら、子どもが
「ダビングって何?」と怪訝な顔。
「コピーしてってこと?」と聞き返され、時が止まりました。私たち世代にとって「ダビング」は、VHSのビデオテープやカセットテープを録画・録音して複製する行為の代名詞。
でも、今やYouTubeやクラウドストレージが当たり前。データは「保存する」「シェアする」もので、「ダビング」なんて概念自体が存在しないのかもしれません。
ちなみにわが家のテレビは、録画せずとも1週間分遡って見れてしまう「タイムシフトマシン」 という機能がついていて、ダビングし忘れて見逃すなんてこともない… 令和ってすごいわぁ。
「巻き戻し」って、どこを巻くの?

ある日、テレビ番組を見ていて、「今のとこ、ちょっと巻き戻して」と言ったら
「え?戻すって?」と、キョトン顔の子ども。そう、ビデオテープ世代の「巻き戻し」は、テープを巻いて戻すという、まさに物理的な操作でした。
現代の子にとっては「戻す=リモコンで時間をスライドする」ことであって、「巻く」動作なんて存在しません。「じゃあ逆に巻き進めるも知らないの?」と聞くと
「それ、倍速再生じゃない?」という返し。なるほど、時代は確実に進んでいますね。
プッシュホンと黒電話、どちらが本物の電話?
小学生の子どもが社会の授業で「昔の電話」を調べていたときのこと。
「お母さん、昔の電話って、ほんとにダイヤル回してたの?」と真剣な表情で聞いてきました。
「おばあちゃんの家がそうだったよ」と答えたら
「うそー!めっちゃ面倒くさくない!?」と素直なリアクション。さらには
「ダイヤルするって、どこをどうするの!?」と詰め寄られ、黒電話の操作を実演するハメに。
子どもにとって電話はスマホ。画面をタップして、ボタンひとつで通話ができるもの。回すどころか、受話器すら使わない。ほんの数十年の違いなのに、電話の進化ってすごい…。
「改札前で待ち合わせね」って、もう古い?

休日に子どもと出かける予定を立てたとき、
「駅の改札前で待ち合わせね」と言ったら、子どもが不思議そうな顔でこう返してきました。
「え、iPhoneで位置わかるよ。探す、で見ればいいでしょ?」
確かに最近の若い世代は「探す」アプリでお互いの位置情報を常時共有していて、会う前から居場所が丸わかり。「どこにいるの?」「あと何分?」なんてやりとりすら必要ないのです。
でも私たちの世代にとって、改札前でドキドキしながら相手を探す時間もまた、待ち合わせの醍醐味の一つでした。便利になった反面、ちょっぴり味気なさを感じるのは、昭和の感性なのかもしれません。
常識はアップデートされるもの
こうして見ると、私たちが常識だと思っていたことは、実はその時代の産物。
子どもたちが笑顔で教えてくれる新しい常識を笑って受け入れることが、世代間ギャップの正しい付き合い方なのかもしれません。
親子の会話のなかにある違いは、イライラではなく、クスッと笑える宝物。時代を越えて、「あの頃はね…」と語れるネタがまた一つ増えた気がします。
(ファンファン福岡公式ライター/Happymam)


