慎重でおとなしい子の多い上の子に対して、自由奔放タイプが多い下の子。うちの次男もまさしくそのタイプ!思ったことを何でも口にしてしまう性格は、よく言えば素直でかわいくもあるのですが、時には困ってしまうこともあるのです。
都会のタワーマンションにお呼ばれ
年末年始は、知人の家におじゃまする機会も多くなりますよね。次男が小学1年生の頃、父の友人の新居に家族で招待され、おじゃますることになりました。
父の友人は会社の社長さんで、住みにくくなった自宅を売却し、都会のタワーマンションに移ったばかりとのことでした。田舎の一軒家暮らしの子どもたちにとっては、なにもかも新鮮でおどろきの連続!!
入居者用のトレーニングジムやパーティルームも見せてもらい、私たちもちょっとセレブな気分に。でも、どう見ても場違いな子どもたち。広い通路を走ったり、大声でしゃべったりするたびに、内心ひやひやしていました。
それNGワード!次男が想定外の発言

「騒いじゃだめだからね」とよく言い聞かせ、いよいよ父の友人宅へ。
とってもきれいなエントランスを抜け、ドアを開けると奥様が笑顔ででむかえてくれました。
中に入ろうとしたその時!次男が大きな声で「なんかくさい!!」と鼻をつまんで言ったのです!
一瞬にして凍りつく私たち。
孫にはやさしい父もさすがに苦笑いしながら「こらっ。そんなこと言うな」とたしなめました。
確かに、部屋には何かおかずを作っているようなにおいがしていたのですが、まさか「くさい」と言うとは!!
私も次男がこれ以上、においについて何か言わないように、窓際に連れていって「ほら、きれいな景色だね~」とごまかしました。
さらにダメ出し発言で冷や汗ダラダラ

その後、奥様が用意してくれたとっても素敵なランチをごちそうになったのですが、テーブルに運ばれた「おでん」を見て、次男がふたたび
「あ、これや。これがくさいんや」と言い放ったのです。
ここで長男が「くさくないよ」とナイスフォロー!
「くさいんじゃなくて、いいにおいって言うのよ。おでん好きでしょ」
「ほら、おいしいよ。食べてごらん」私も矢継ぎ早に言って、次男の口にご飯を運びました。
「次男よ、これ以上しゃべるな~!」とそこにいた全員が思っていたに違いありません。
母も奥様の気を取り繕おうと、他の話題で盛り上げようと一生懸命。私は冷や汗ダラダラで、せっかくのおいしい料理も食べた心地がしませんでした。
さっさと食べ終わると、「公園に連れていく約束をしてたので」と言い訳し、これ以上傷が広がらないうちにと子どもたちを連れて父の友人宅を後にしたのでした。
せめてもの救いは周囲があまり気にしていなかったこと
後日、父に聞いてみると、「おもしろい子やね」と父の友人はあまり気にしてはいなかったそうですが、私は生きた心地がしませんでした。
小学3年生になった今でも、体格のよい私の友人に「なんでそんなにデブなの?食べすぎた?」と平気で聞いてしまう次男。そろそろ「おもしろい」「かわいい」ではすまされない年齢になってきたと焦っている私です。
(ファンファン福岡公式ライター/KS)





