「植物のある、ちょっといい毎日」を始めてみませんか。福岡市地下鉄沿線で見つけた、花や緑に親しむスポットを紹介します。梅雨の合間に植物の癒やしパワーを体感できるミニ盆栽体験に出かけました。

「てのひら盆栽教室 櫻苑」 七隈線 別府駅から徒歩約11分

福岡市城南区田島の閑静な住宅街で“ミニ盆栽”を作る「てのひら盆栽教室 櫻苑」が開かれています。主宰する櫻木千絵さんは、関東で盆栽の修業をした後、15年ほど前に出身地の福岡でこの教室を始めました。教室にはさまざまな年代が通い、福岡のほか、熊本や北海道からの参加者もいるといいます。
初心者が挑戦! 体験の流れ

※材料は体験日や季節によって種類や数が異なります
盆栽初心者の編集部員が実際に行った体験教室の内容を紹介します♪
<初心者向け・盆栽ポイント>
・植物で景色や庭を表現し、自然の姿に近づけながら育てていく
・園芸は植え替えて植物を大きく育てていくのに対して、盆栽は鉢を小さく、浅くしていく
・屋外で育てる(屋内育成ではない)
植物と鉢をセレクト

この日は8種類の中から好きな植物を選ぶことができました。選んだのは“草もの”と呼ばれるジャンルの「キキョウ」。星のような形をした紫色の花がすてきです。樹木だけでなく、山野草も盆栽にできると知って驚きました。
植物に合う鉢選びもワクワクしました。鳥の絵が印象的な鉢に即決。
鉢には穴が開いていて、底部分は素焼きになっているそうです。さらに高台という足がついています。通気性をよくし、水がたまらないような構造です。

鉢に固定するための針金を通し、土を投入。硬質赤玉土にその土地、その土地で手に入る土を混ぜるのが特徴です。ここでは、ボラ土を混ぜています。
鉢底に大粒の土を敷き、その上に小粒の土を振りかけるように重ねます。

植物をポットから出し、土を落としていきます。大きめの卵くらいにするのが目安です。根っこを傷つけないように優しくほぐしていきます。
構図を決めて、土を投入

植物の向きを決めて鉢に配置します。「左右どちらからに寄せた方が風情が出ます。自然の木々も光に向かって伸びるので、まっすぐとは限りません」と櫻木さん。茎や枝の勢いから“流れ”を読み取って、左側に寄せることにしました。
底の穴から通した針金で植物を固定したら、隙間に土を追加。土を箸で整えます。

もう1人の編集部員が作った「カマツカコケモモ」は正面から見て右側に勢いがあったので“右流れ”に配置。

土が入ったら、次は水やり。水を張った容器に、お風呂に入れるかのように鉢ごと浸します。“どぶ漬け”というそうです。土の表面まで約30秒ほど沈めます。中まで水を行き渡らせる確実な方法だそうです。
呼吸している根っこにたまった老廃物を水の中に追い出すイメージだと教わりました。
水切りもしっかりと。「鉢の中を通った水がしっかり外に出るかどうかが、根っこが健康に育つかの分かれ道です」(櫻木さん)
ミニチュアの風景が出来上がり!

針金の遊びの部分を引っ張り上げてねじります。木と鉢を一体化させる大事なポイントです。屋外で風に吹かれても根が切れないようにします。

道具にも興味津々です。針金を扱う専用道具・鉢床(やっとこ)は見た目がペンチのようでした。

最後に化粧砂と苔(こけ)を表面に配置します。種類は乾燥や光に強いハイゴケ。表面を乾燥から守る役割も果たします。

化粧砂は明るい場所を表現。茎が左に流れた構図にしたため、そちらを“明るい場所”と考え、砂を置きます。相対する“暗い場所”には苔を配置。
初めての盆栽が出来上がり。育てていく楽しみが増えました。

小さな鉢の中に自分なりの発想で風景を映し出していく盆栽の世界。櫻木さんの優しい解説とともに盆栽の世界が身近に感じられ、その奥深さを少しだけ垣間見ることができた気がします。

植物から癒やしと学びをもらい、心満たされるひとときになりました。

てのひら盆栽教室 櫻苑(おうえん)
住所 福岡市城南区田島1-15-2
■体験教室
所要時間 約60~90分
料金 3,800円(材料費込み)
※盆栽か苔玉かを選べます。事前に申し込んでいない場合は盆栽
※材料は体験日や季節によって種類や数が異なります
※予約はメール(bonsaiouen@gmail.com)、公式インスタグラム、公式LINEから
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