産後2カ月経ったころ、念願の一人時間に出かけた私。帰宅した私が目にしたのは、抱っこ紐で子どもを抱えたままゲームをする夫の姿。ミルクもオムツも一度も対応していません。頭の中が育児でいっぱいな私と、言われるまで気づかない夫。私の一人時間をきっかけに夫婦の温度差に気づきました。そして、学んだことを話します。
産後初めての一人時間、ウキウキの6時間

娘が生まれて2カ月が経った頃のことです。3時間おきのミルク、オムツ替え、寝かしつけの毎日。気づけば自分のことは後回しで、鏡を見るたび髪がボサボサになっているのが気になりましたが、そのままにするしかありませんでした。
そんなとき、夫から思いがけない一言が。
「美容院だけじゃなくて、少し一人でゆっくりしてきたら?」
思わず聞き返してしまいました。
「え、本当に?」
「俺が見てるから大丈夫だよ」
久しぶりの一人時間。何をしようか考えて、美容院のあとにカフェにも行くことに。
ウキウキしながら家を出ました。美容院でカラー中、念のため夫にLINEを送りました。
「大丈夫?」
「全然平気。抱っこ紐でスヤスヤ寝てるよ」
その返信に安心して、美容院のあとはカフェでゆっくりコーヒーを飲みました。久しぶりに罪悪感を感じることなくスマホをいじりながら、ただぼーっとする時間。こんな時間を忘れていたなと、少し泣きそうになりました。
結局、家を出てから帰宅したのは6時間後でした。
「一度も起きてないよ」その言葉に固まった

穏やかな気持ちで「ただいまー!」と玄関を開けると、リビングで抱っこ紐に娘を入れたまま、ゲームをしている夫が見えました。
「あれ?また寝たの?」と聞くと、夫はこちらを見ずに答えました。
「え?一度も起きてないよ」「起きそうになったけど、ゆらゆらして寝かした」
一瞬、言葉の意味が理解できませんでした。一度も、起きていない?
生後2カ月の娘は3時間おきにミルクが必要です。6時間外にいたということは、少なくとも2回はあげるタイミングがあったはず。オムツだって、何度か替えなければなりません。
「ミルク、あげた?」
「…寝てたからあげてない」
「オムツは?」
「…替えてない」
カフェで取り戻した穏やかな気持ちが、一瞬で吹き飛びました。
親のあなたより、義母の方がずっと丁寧だった
頼りにならない夫がショックでした。娘のことを義母に頼んだときはうまくいったのに…。1カ月前、私が体調を崩したため、病院に行っている間の娘の世話を買って出てくれたのです。病院から帰ってきたら、テーブルの上に手書きのメモがありました。
「10時、起床・ミルク80ml」
「10時半、オムツ替え」
「13時、うんち・オムツ替え」
びっしりと書き込まれた記録。私が不安にならないように、事細かくやってくれていました。
「あなた親でしょ!なんで気づかないの!」
1人目の育児でガルガル期まっただ中だった私は、感情をぶつけてしまいました。せっかく癒された一人時間が、完全に台無しになった瞬間でした。
私たちはふたりとも、育児1年生だった

大喧嘩のあと、少し冷静になって気づいたことがあります。夫は仕事中は家にいない。私よりはるかに娘と過ごす時間が少ない。やるべきことがわからなくて当然だったのかもしれません。でも当時の私は「親になったんだから、自分で気づいて動いてよ」と思っていました。
これが仕事だったら、わからないことはすぐに聞くし、わからない人には丁寧に教える。それが当たり前ですよね。なのに、育児になった途端にそれができなくなっていました。私は「察して」を求め、夫は「言われるまで待って」いたのです。そのすれ違いこそが、温度差の正体だったんだと思います。私たちはふたりとも育児1年生で、そのことに気づいていませんでした。
「次のミルクは〇時ね」「オムツのストックはここ」と具体的に伝えるようにしました。
それからは、夫も少しずつ変わって、
「俺、何したらいい?教えて」と聞いてくるようになりました。
今では「こうした方がいいかな?」「これしてもいいかな?」とお互いに確認しながら育児ができるようになりました。あの大喧嘩がなければ、きっとまだすれ違ったままだったと思います。
伝えなければ、伝わらない。育児も夫婦も、1年生は未熟です。夫婦で一緒に成長していく大切さを学んだ出来事でした。
(ファンファン福岡公式ライター/irone)





