「気軽においでよ」と誘われて参加したママ友BBQ。しかし、そこは霜降り和牛や伊勢海老が並ぶ“別世界”でした。圧倒されながらも楽しんだはずの時間…。それでもわが家が2度と行かないと決めたのは、経済格差ではない“ある理由”があったからです。
突然のBBQのお誘い

同じ幼稚園年長の子どもがいるという共通点から仲良くなった近所のママ友は、住んでいるマンションや自家用車の車種、子どもの習い事などから、その暮らしぶりが豊かであるのは感じていました。
とは言え、ママ友本人は至って庶民派で、これまで一緒にいても経済的な格差を感じることはありませんでした。
ある日、家族で買い物から帰ると、そのママ友から「同じマンションの人たちとBBQをしているから参加しない?」と声を掛けられました。
私も夫もママ友一家以外は知らない人たちばかりです。さすがに遠慮したのですが、「うちの子が〇〇ちゃん(わが家の長女)と遊びたがっているから~」と誘われ、それを聞いていたわが子も行きたがりました。
それに、BBQは会費制ではなく、各自が食べたい物を持ち寄るスタイルとのこと。「食材もたくさんあるし、とにかく気軽においでよ」と言うので、手土産にビール6缶セットを持参して少しだけ顔を出すことにしたのです。
網の上で踊る高級食材

ママ友が住むマンションの共同エリアに行くと、ママ友一家を含めた総勢5家族が楽しそうに盛り上がっていました。初めましての人たちばかりの状況でしたが、皆さん快く出迎えてくれ、ひとまずホッと胸を撫でおろしたのですが…。網の上で焼かれている食材を見て、私と夫は思わずフリーズしてしまいました。
そこには、霜降り和牛ステーキ肉や骨付きラムチョップ、殻付きの鮑、大きな伊勢海老や活ほたて、2Lサイズのアスパラなど高級な食材ばかり。傍らのアイスペールには高そうなシャンパンや日本酒が何本も入っていて、燻製器ではチーズやナッツ、ベーコンが燻されています。
ワイン好きの方が生ハムの原木を購入していて、その場で切ってサラダやパンに乗せてくれるなど、見たこともない食材やサービスはまさにセレブのBBQと言うべき別世界。
私たちは完全に場違いすぎて、心の中で「やらかした~」と後悔しましたが、会自体はとても楽しく、社交辞令かもしれないものの皆さんから「また次もぜひ来てね」と言ってもらえました。
その後セレブBBQに行かなかった理由

でも、私たちは2度と行きませんでした。
その理由は…
お恥ずかしいかぎりなのですが、悲しいことに、せっかくの高級食材も庶民すぎる私たちの口には合わなかったのです。
脂が入ったやわらかいA5ランクのお肉など、滅多に食べないわが家。勧められるがままに食べていたら途中から胸やけし始め、胃腸がびっくりしたのか帰宅後にトイレに直行。
伊勢海老を見たことがなかったわが子は、いくら勧められても見た目を怖がって食べませんでした。それに、私も夫も貝類があまり得意ではなく…。「おいしいよ」と笑顔で勧められるのが申し訳なく感じていました。
夫とは今でも時々セレブBBQの話題に触れ、「一瞬だけでも夢の世界を味わえて、いい経験させてもらったよね」と笑い合っています。
ちなみに、BBQに誘ってくれたママ友とはその後も疎遠になることなく、ファストフードや食べ放題で庶民的な付き合いを続けています。
(ファンファン福岡公式ライター/tsukimi)





