Re:祖母が語った不思議な話・その拾参(13)「古い家」
私が小さい頃、明治生まれの祖母はちょっと怖くて不思議な話をたくさん聞かせてくれました。祖母の思い出とともに少しずつアップしていきます。
※「祖母が語った不思議な話」シリーズは現在も連載中ですが、サーバー変更にともない初期の話が消えてしまったので、再アップしていきます。
イラスト:チョコ太郎(協力:猫チョコ製作所)
祖母が十歳の夏の終わり、昼食を済ませ座敷でうたた寝している兄を残して外出した。
用を済ませ陽も傾きかけた頃に帰って来ると、家の中から「お〜い、お〜い!」と声が聞こえる。
ただならぬ雰囲気に草履を蹴脱いで駆け込んでみれば、真っ青な顔をした兄が座敷に寝たまま目をぎょろぎょろさせている。
何が起こっているのか理解できずに立ち尽くす祖母に、兄がこわばった手を懸命に伸ばして叫んだ。
「引っぱってくれ!!」
訳も分からずその手を取り三尺(1m)ほどずるずると引っ張ると、急に兄の身体に力がもどり起き上がることができた。
「梁(はり)に押されて動けなくなった。あぁ助かった」
血の気のもどった顔で兄はそう言った。
……………………………………………………………………
「梁の真下で寝ると動けなくなるって昔から言われているけど、兄さんは寝てるうちに真下に入ってたんだろうね。古い家にはそんなこともあるよ。それにしても兄さんの必死な顔は忘れられないよ」
祖母は笑いながらそう語った。
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チョコ太郎より
初期話が消えてしまったので、あらためて読めるようにアップしていきます。また、「新・祖母が語った不思議な話」も連載中ですので、ご希望や感想、「こんな話が読みたい」「こんな妖怪の話が聞きたい」「こんな話を知っている」といった声をぜひお聞かせください。一言でも大丈夫です!下記のフォームからどうぞ。
プロフィール
チョコ太郎
子ども文化や懐かしいものが大好き。いつも面白いものを探しています!