お肉屋さんや食料品店の精肉コーナーにずらりと並ぶ国産食肉や輸入食肉。私たちが安心してお肉を食べることができるのは、厳しい衛生管理の連携によって、安全が守られているからです。
食肉の安全・安心のために、食肉衛生検査所や検疫所が果たしている役割に注目してみましょう。

国産食肉は獣医師が1頭1頭、全頭検査! 検査に合格した肉が市場に出ます
国産食肉(※)は、各地のと畜場で検査されています。福岡市食肉衛生検査所では、福岡市の食肉市場でと畜される牛や豚に病気がないか、1頭1頭、獣医師の資格を持つ検査員が厳しくチェックしています。市場に出るのは検査に合格したお肉だけです。
※牛、豚、馬、山羊、羊が対象で、ジビエは含みません。 鶏肉は食鳥処理場で検査が行われます。

食肉衛生検査所は日本の食肉の信頼性も守っています
福岡市食肉衛生検査所は、食卓の安全・安心を支え、日本の食肉の信頼性を担保するために、国産食肉の全頭検査以外にもさまざまな役割を担っています。
●海外における動物の病気の発生情報を国や県と常に共有し、万が一の事態にも連携して迅速に対応できるよう備えています。
●日本の食肉を海外に輸出する際は、その衛生管理が輸出先の国の基準を満たしているかどうかを検査し、衛生証明書を発行しています。
輸入食肉は空港や港湾で検疫所がチェック! 伝染病も日本の基準に合わないものも入れません
輸入食肉の検査は国の機関である検疫所が業務を担っています。海外から輸入される食肉は、伝染病や日本の基準に合わない添加物や薬剤などが日本に入らないように、空港や港湾等にある検疫所で厳しい「水際検疫」を受けています。口蹄疫やアフリカ豚熱などの動物の病気が海外で発生した場合、その国からの食肉の輸入を停止する措置がとられます。

【コラム】日本の畜産や食肉の安全・安心のために私たちができること
海外から帰国するとき、現地で食べるつもりだったハムサンドイッチやジャーキー(干し肉)、機内食の残りなどの食肉製品を無意識に日本に持ち込みそうになったことはありませんか。こうした食肉製品の持ち込みは原則禁止されています。
海外には日本で発生していない家畜の伝染病があります。アフリカ豚熱は一例ですが、海外の食肉製品を介して、アフリカ豚熱などの病原体が日本へ侵入する恐れがあります。国内でこのような病気が発生すると、畜産へ甚大な損害を与え、食肉の供給不足や価格の高騰など私たちの生活にも大きな影響を及ぼします。
「海外から帰る際には、食肉製品を日本に持ち込まない」ことは、日本の畜産や食肉の安全・安心を守る上でとても大切なルールです。違反すると罰則もあります。

●食肉衛生検査所に関する問い合わせ
福岡市 保健医療局 生活衛生部 食肉衛生検査所
Email: shokuniku.PHB@city.fukuoka.lg.jp
提供:福岡市保健医療局
