「体調が戻るのに3日かかった」子どもは元気、親はボロボロ… 結果、お土産コーナーでまさかの事態に【卒園旅行奮闘記】

期待と不安を胸に迎えた卒園旅行。当日は想像以上の「戦い」が待っていました。娘のはじける笑顔の裏で、母は心も体もフル回転。忘れられない一日を、母の目線でお伝えします。

目次

卒園旅行前日、戦いはすでに始まっている!

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娘の幼稚園の卒園旅行は、新幹線で上野動物園へ行く一大イベント。平日の早朝に集合し、貸し切り車両で上野へ向かい、一日中園内を歩き回ります。先輩ママたちからは「翌日は有給必須」「体調が戻るのに3日かかった」「いろんな意味で忘れられない思い出になった」と、さまざまな声を聞いていました。楽しみ2割、覚悟8割の行事です。

前日の夜は、持ち物の最終チェックやお弁当の下ごしらえでバタバタ。気づけば時計は深夜を回っていました。当日は早起きしてお弁当を作り、気合を入れて出発。朝7時半、最寄り駅に着くと、改札前は園児と保護者でいっぱいでした。集合時間に間に合い、ホッと一安心。改めて周りを見回すと、保護者は皆どこか疲れた表情をしていました。

車中で消耗する心の体力

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座席は幼稚園指定の2列シートで、私は初対面の保護者と隣同士でした。幸い、とても気さくな方で、ほどよい距離感で会話でき、なんとか平和に過ごせました。とはいえ、2時間の移動。

ずっと緊張していたせいか、東京駅に着くころには疲労がどっと押し寄せ、心身のHPはすでにほぼゼロ。まだ始まってもいないのに、早くも帰りたくなってしまいました。

走る、叫ぶ、飛び越える!元気すぎる子どもたちを追え!

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やっと上野動物園に到着。集合写真を撮り、先生からの注意事項を聞いたあとは自由行動です。周囲では、事前に約束していたらしい小さなグループがあちこちでできていました。わが家はというと、やんちゃな娘のペースに他の家族を巻き込むのも気が引けて、「今日はママと二人でたくさん動物見ようね!」と話していたのですが…その約束は一瞬で崩壊。

自由行動に入ってすぐ、娘は元気な男子グループへ一直線!その勢いに押されるように、自然と一緒に行動することに。
「よろしくお願いします」とあいさつを交わしている、ほんの10秒の間に、子どもたちはすでにダッシュ!人でごった返す園内を、小さな体でスイスイとすり抜けていきます。

「走らないでー!」「待ってー!」と叫んでも、テンションMAXの子どもたちの耳には届かず。親たちは息を切らしながら、ひたすら後を追いかけました。人ごみをかき分け、ベンチを飛び越え、姿を見失わないだけで精一杯です。

途中、一緒に走っていたママが転んでも、「大丈夫ですか?!」と声をかける暇もなく、
「私が追います!」「お願いします!」と、目と目で通じ合う奇妙な連帯感まで芽生えました。女子グループがのんびりスイーツや写真を楽しむ横で、私たち親はまるで短距離リレーのように、交代で子どもたちを追いかけました。

思い出はプライスレス、でもパンダのぬいぐるみは…

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帰りの集合時間が近づくころ、せっかくだからとお土産を購入することに。友達と楽しそうに選ぶ娘の姿を見て、私もほっと一息。しばらくして、「この子にする!」と差し出した手には、大きめのパンダのぬいぐるみがありました。

カゴの値札を見ると3,000円。疲労で頭が回らず、ぼんやりとレジに向かいました。ところが、ピッと鳴ったレジ画面には「5,500円」の文字が!思わず息をのみました。冷静に考えれば、このサイズのぬいぐるみが3,000円のはずがないのです。後ろには長い列。ぬいぐるみを抱き、キラキラした目で私を見つめる娘。私は深呼吸をして、5,500円を支払いました。

帰りの新幹線でも、娘はまだ元気いっぱい。友達と楽しそうに会話をしたり、お菓子を交換したりと、最後までテンションは変わりませんでした。翌朝、私は全身筋肉痛でバキバキでした。それでも、無事に乗り切った達成感と娘の笑顔を思い出すと、あの日のわちゃわちゃした騒がしさも愛おしく感じられました。先輩ママの言葉通り、いろんな意味で忘れられない思い出となったのでした。

(ファンファン福岡公式ライター/さち)

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