世の中にあふれている「食中毒対策」のあれこれ。本当に効果があるのでしょうか。
食中毒の発生を防ぐには正しい知識が必要です。クイズで楽しく学び、家庭での食中毒を予防しましょう。

Q1 食中毒は食品が傷みやすい夏場だけ発生する。
A1 ×
食中毒は暑い時期も寒い時期も、季節を問わず発生しています。食中毒とは、原因となる細菌やウイルス、有害な物質がついた食べ物を食べることによって、下痢、腹痛、発熱、嘔吐などの症状が出ることをいいます。夏場は細菌による食中毒が多く、冬場はノロウイルスによる食中毒が多発します。

Q2 食品を冷凍すると食中毒菌は死滅する。
A2 ×
食中毒菌やウイルスは冷凍しても死滅しません。食品の解凍後、加熱が不十分だと食中毒を起こすおそれがあります。

Q3 低温調理の肉は、中心まで色が変わっていれば安全に食べられる。
A3 ×
肉は加熱が十分でない場合も色が変化します。見た目だけでは判断できません。食中毒菌を殺菌するのに必要な中心部の温度と時間は、75℃で1分以上、70℃では3分以上、63℃だと30分以上です。中心までしっかり加熱しましょう。
Q4 アルコールで消毒をすれば手洗いしなくてもいい。
A4 ×
アルコール消毒は手洗いの代わりにはなりません。手が汚れているとアルコールが手や指に浸透せず、十分な効果が得られません。また、食中毒の原因となるノロウイルスは、アルコールがほとんど効きません。食中毒予防の基本は手洗いです。正しく手洗いをして、食中毒菌やウイルスを「つけない」ようにしましょう。

Q5 カレーやシチューはしっかり火を通しているから冷蔵庫で保管しなくても食中毒にはならない。
A5 ×
カレーやシチューを調理した後、常温でしばらく置いたものを食べると、「ウェルシュ菌」という細菌による食中毒を起こすことがあります。この菌は通常の加熱調理では死滅せず、常温でゆっくり冷ます間に増殖していきます。調理後は短時間で冷却して、冷蔵庫で保管しましょう。
●問い合わせ
福岡市 保健医療局 保健所 地域衛生部 食品安全推進課
Email: shokuhinanzen.PHB@city.fukuoka.lg.jp
提供:福岡市保健医療局
