かつて「婚活仲間」だった女子5人組。10数年を経て、肩書も暮らしもバラバラになった今でも、月に一度の「女子会」は続いています。ですが、私はここしばらく、この集まりを苦痛に感じているのです。理由はたったひとつ、ただただ「つまらない」から!
「婚活報告会」から「ただの女子会」 へ

出会いは十数年前。「結婚」という同じ目標に全集中していた私たちは、気が合う、なんでも話せる仲間でした。 それから時が流れ、既婚、未婚、夫婦ふたり、子どもありと、生き方は見事にバラバラ。
それでも私たちの集まりは続き、その名目も「婚活報告会」から「女子会」へと変わっていきました。メンバー全員40代、月1回のランチやアフタヌーンティー巡りに合わせて予定を調整し、私も最初のうちは新店開拓に心が躍っていたのです。
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気づいてしまった「面白くない」の正体

有名どころの店を、ランチやアフタヌーンティーで一巡したころ、ふと気づいてしまったのです。「なんだか、この女子会…楽しくない!」テーブルに並ぶのは、おしゃれな食器とスイーツだけではありません。
女子が集まれば、次々と飛び出すさまざまな話題。楽しいはずの会話、盛り上がるはずの話題が、私にはどれもピンとこない。「これが価値観の違いなのかも…」そう気づいてからは、女子会の空気に居心地の悪さを感じるようになりました。
みんなが盛り上がる話題に、気おくれしてしまう。ついていこうとするものの、どこか面白さが感じられない。子どもの自慢やお受験の苦労話、スマホによる子どものダンス発表会のエンドレス上映会(いつ終わるのかしら…)。
「パートの面接行ったけど、気に入らないから、旦那が反対したってことで断ろうかな」(人のせいにするなよ)。テクノロジーの話題では「生成AIって写真を盛るアプリでしょ?」(いや、違うし)。
気分転換はパワースポット巡りと占い(それ本当に効果ある?)。マンション購入の決め手も占いだったとか(現実を見て考えて)。「この前、推しメンのライブに行ったのだけど、会場で目が合ったの!」(それ…誰?)。
みんなの話を聞きながら心の中ではつい、ツッコミを入れてしまう私。もちろん「推し活」や「占い」だって素敵な趣味。でも、この価値観の違いは私の胸の中で違和感となり、むくむくと育っていくのでした。
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「タイパ」と「コスパ」を取り戻せ

一方の私は、日常的に生成AIを仕事と掛け合わせ、業務の拡張や起業の潮流を観察するのに興味津々。会社を経営している友人をランチに誘って近況を聞いたり、早期退職して旅客機のパイロットを目指す知り合いと話をしたり。休学して海外留学や、過疎地の街おこし隊に参加中の大学生が語る熱い夢を聞くのも、私の向学心をくすぐるのです。私自身は、AIアプリで英会話を学び、オーディオブックで本を読みあさり、日本や中国の古典を読むのが楽しみになっています。
子育て中は、自分自身に使える時間を細切れにしか確保できません。だからこそ、月1回たった2~3時間であっても、その時間をどう使うかは死活問題なのです。あれこれ悩んだあげく、「学びと成長を語れる相手と過ごしたい!」それが私の答えでした。
これが私の生きる道!
「ライフステージが変わり、目指す先が変わった瞬間から、人間関係も見直す必要がある」そんな思いが、最近ますます強くなっています。これまでのつながりは、同じ価値観や同じ目標を共有していたからこそ心地よかった。でも、人生の方向が変われば、会話のテーマも、時間の使い方も、求めるものも変わっていくのは自然なこと。
40歳を過ぎたあたりから、自分の人生の残り時間を自然と意識するようになりました。独学でさまざまな勉強を始めたのも、時間の大切さに気づいたからです。これからは「自分が本当に大切にしたいこと」に集中しようと思うようになりました。
習い事やお受験、ゲームの話…興味があることは人それぞれ。周りに話を合わせるだけの「流される私」から「選ぶ私」になっていきたいと思います。
(ファンファン福岡公式ライター/ダイワ エノ)



