女子高校生がダンス同好会の公演を通じて〝著作権の壁〟に向き合う映画「LIBERTY DANCE」が全国公開されました。映画は福岡オールロケ。公開日の12日に福岡市内で舞台あいさつが行われ、出演者と監督の7人が登壇。撮影時の裏話やこれから観賞する人たちへのメッセージが披露されました。

卒業公演「最高のステージに」
映画の舞台となったのは、福岡・旭女子高校のダンス同好会。の3年生の花奈、晴子、文の3人は、世界を魅了した日本人アーティスト、RINAOの楽曲「Euphoria」に乗せて踊る卒業公演にすべてを懸け、ダンス練習を重ねて最高のステージにしようと誓い合っていました。

「福岡のパワーを感じた」
しかし、当日になり「楽曲の使用料が払われていません。これは違法です」というメールが届き、公演が急きょ中止になります。彼女たちに突きつけられたのは、厳しい著作権制度の現実でした。壁にぶつかった高校生たちが、「自由」と「音楽」を取り戻すために立ち上がる青春ダンスムービーになっています。

TOHOシネマズららぽーと福岡(福岡市)で開かれた舞台あいさつには、高校生役の5人が劇中の衣装で登場しました。ダンス同好会会長で主人公の富沢花奈役を演じた松田実桜さん(20)は福岡県出身。地元での撮影について、「ロケ地はほぼ行ったことがありました。普段から行く場所で撮影できたことが幸せで、あらためて福岡のパワーを現地で感じました」と振り返りました。
難しかった演技は…?
演じる上で難しかったことは、5人とも口をそろえて「ダンスだったよね~」。撮影前に全員でダンス練習ができたのは1回しかなかったそうです。約200人のエキストラが参加し、ドローンも飛んでいる中での撮影は緊張感に包まれ、松田さんは「本当に撮影が大がかりでドキドキしながら、ミスできないという気持ちでいっぱいでした」と笑顔を見せました。
同じく福岡県出身の⼩⽥憲和監督はこれから観賞する人に向けて、「全国公開を迎えられたのも、一緒に頑張ってきた福岡のスタッフや若いエネルギッシュな皆さんのおかげ。作品は今がスタートラインなので、(観賞して)感じたことを広めていただけたらうれしい」とメッセージを送りました。
福岡県内の公開劇場
■9月18日まで/TOHOシネマズららぽーと福岡、ユナイテッド・シネマ福岡ももち、イオンシネマ福岡、TOHOシネマズ福津、シネマサンシャイン飯塚
■10月10日から/セントラルシネマ大牟田