【博多座】柄本明さんと渡辺えりさんにインタビュー! 舞台「また本日も休診~山医者のうた~」10/11~

「また本日も休診~山医者のうた~」公演が10月11日(土)、博多座(福岡市博多区)からスタートします。栃木県の那須高原で地域医療に尽力した医師で作家の見川鯛山さんの著作「田舎医者」シリーズの舞台化。前作の「本日も休診」(2021年/東京・明治座)に続き、柄本明さんが気まぐれな山医者の鯛山先生役に。また、渡辺えりさんが本作で新たに鯛山先生の妻テル子を演じます。9月初旬、福岡キャンペーンに訪れた柄本さんと渡辺さんに、本作への思いや福岡の印象などを聞きました。

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舞台での共演は23年ぶり、息ぴったりの2人

柄本明さん(右)と渡辺えりさんが福岡市入りして作品をPR

「また本日も休診~山医者のうた~」(脚本・演出:田村孝裕)は、昭和50年代の那須高原を舞台に鯛山先生とテル子をはじめ、変わり者ぞろいの村人らが繰り広げる笑いと涙の人情喜劇。映画やドラマなどでも何度か夫婦役の経験があるという柄本さんと渡辺さんが舞台で共演するのは23年ぶりといいます。

渡辺さんが「柄本先輩とご一緒できて、とても光栄。付いていきます」と頭を下げると、柄本さんは「えりさんには今回の取材でも助けていただいて、すごくありがたい」と既に本当の夫婦のように息の合った掛け合いを見せます。

会見の間も息の合った軽妙なやり取りが交わされます

プライベートでは、柄本さんが座長を務める劇団・東京乾電池のアトリエを構える東京・下北沢でばったり会うことが多かったとか。「私の劇団(オフィス3○○)の事務所が下北沢にあった頃には、劇場や喫茶店でしょっちゅうお会いしていたし、よく芝居の話もさせていただいた。柄本さんは、自分の好きな演劇をやりたい、役者を育てたいという気持ちがすごくて尊敬しています」(渡辺さん)

「うちは劇団員が多く約60人いるので、毎朝無料で劇団員による朗読会を開いているんですよ。芝居も毎月のようにやっています」(柄本さん)。1970年代から劇団を主宰する2人の芝居への情熱を感じます。

佐藤B作、笹野高史、江口のりこなど豪華な顔ぶれ!

博多座のロビー階段でにっこり

前作に続いて出演する佐藤B作さん、笹野高史さんに加え、江口のりこさんほか豪華な顔ぶれの役者陣も注目したいポイントです。柄本さんは、佐藤さんと笹野さんとは約50年前に劇団・自由劇場で知り合った仲と話します。「戦友といったところですかね。前作のあいさつの時に、3人で明治座に出られるなんてと思わず涙ぐんじゃったんですよ。今回も共演が実現し、博多座で初日を迎えられる。大変うれしいです」。

そんな3人の関係がうらやましいという渡辺さんは「今も元気で一緒にやれるってなかなかない。この3人の現場が見られるのは幸せ」と話します。

「博多座には幕あいにお芝居の話ができる店舗やスペースが十分にあって、それがとてもいいですよね」と渡辺さん

一方、江口さんは東京乾電池の出身。柄本さんは「頑張り屋さんで、男みたいな気性の人。せりふを棒立ちで言うのがなんかすてきですね」と紹介。渡辺さんは「新人の頃から見ていますが、めきめきと腕を上げて、まれな存在感の役者さんに。江口さんの出演シーンもきっと面白くなるはず」と期待を込めます。

昭和のゆったりとした時間の、ほのぼの人間ドラマ

「すてきな人物、見川鯛山さんを探す旅に出る思いで演じます」

今作について、「いい意味で暑苦しい人たちが、一つの事件をみんなで解決する。命の価値が重くて、村に暮らす一人一人の人間が濃い。そんな古き良き時代の、ほのぼのとした人間社会を描くドラマです。それと、パスカルズという面白い楽団が、那須高原の風景を音楽で表現するという趣向を凝らした演出があるのも見どころだと思います」(渡辺さん)

「実在した見川鯛山さんは本当にすてきな人。その役をやらせていただけるので、鯛山さんを探す旅に出るという思いで演じます。今、日本人は何かと忙しい時代だけど、昭和50年代はもう少しゆったりとした時間の中で生きていた。そういう時代の那須高原の診療所を中心に、小さな出来事に一喜一憂する人々の、どこか懐かしく、ゆったりとした時間をお届けしたい」(柄本さん)

「福岡が大好き。公演で皆さんにお会いするのが楽しみ」

今回、初めて博多座の舞台に立つ柄本さん。「博多座には公演を見に来たことがあります。福岡は明るくて、温かくて、とても大きな感じがして大好きです」。渡辺さんは博多座には2019年の「三婆」公演以来の出演で、福岡市にはコンサートで来る機会も多いとか。「福岡には古くからの友人がいますし、博多座で藤山直美さんや尾上松也さんなどの公演があると日帰りで見に来ているんですよ。福岡の人はどこに行っても歓迎してくださるので大好き」。

画像提供:博多座

【あらすじ】
一癖も二癖もある人々が暮らす村を揺るがす騒動とは⁉
昭和50年代、那須高原のてっぺんにある見川医院には、また「本日休診」の札がかかっている。診療そっちのけで悪友の大工と狩猟やパチンコに興じる山医者の鯛山。駐在や村人から「やぶ医者」と呼ばれる鯛山を、勝ち気で情に厚い妻のテル子が明るく支えていた。山奥で一人暮らしをする女性や村一番の貧乏人夫婦など一癖も二癖もある人々が暮らす村にある日、リゾート開発の話が持ち上がり…。

「また本日も休診~山医者のうた~」

企画・製作/明治座 企画協力/ノックアウト 
日時:10月11日(土)~15日(水) 11:00
   ※12日(日)、14日(火)は16:00あり
場所:博多座(福岡市博多区下川端町2-1)
料金:A席13,500円、B席9,500円、C席6,000円 ※税込み
問い合わせ:博多座電話予約センター
電話:092-263-5555
博多座「また本日も休診~山医者のうた~」 https://www.hakataza.co.jp/lineup/81

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