ワンビルでの打合せ後に【みすゞ庵のカツカレーそば】を堪能(福岡・天神)

 今春オープンした天神のワンビル(ONE FUKUOKA BLDG.)。その中にあるシェアオフィスにお招きいただき、仕事の打合せをおこなった。非常に洗練されたビルで、居心地も最高。こんなところで仕事したら、イノベーティブなアイデアが続々出てくることだろう。

撮影:ヤマナカリョウ

 私は日頃ラブホテルと居酒屋が並ぶエリアの比較的洗練されてないビルで働いており、だからうだつのあがらぬアイデアしか出てこないのだ、と自身のクリエイティビティの低さを職場環境に転嫁しつつ、打ち合わせを終えた。そして、お昼時だったのでそのままワンビルでランチをしようと彷徨った。

 どのお店で食べようか。どのお店もいい感じだ。迷うぞ、これは・・・。ただどの店もおしゃれで、おしゃれと自分の親和性が低いため、挙動不審になってしまいキョロキョロしながら散策。しばらく歩き続けた後、私が立っていたのはこの店の前だった。

目次

昭和27年創業 そば処 みすゞ庵

撮影:ヤマナカリョウ

 そば処 みすゞ庵。福岡で最古参と言える歴史ある蕎麦屋であり、長年天神のビジネスマンの胃袋を支えてきた名店だ。ワンビルから、徒歩30秒ほど。もはや、今日はワンビルと言っても過言ではないだろう。

ワンビルの飲食店も魅力的な店がずらりと並んでいたのだが、その日私がソロ活動だったため、一人でおしゃれなお店に入ることに日和ってしまったのは否めない。

 しかしそれ以上に「みすゞ庵」への愛着は極めて強く、ワンビルを散策しながらも、途中から、条件反射的に口がみすゞ庵になっていた感はある。ワンビルの飲食店は、今度誰かにつれていってもらうとして、今日はみすゞ庵で存分に蕎麦を楽しむことにした。

撮影:ヤマナカリョウ

 店内はビジネスマンが中心だが、この日はこの辺りで以前働いていらっしゃったのだろうか、ご年配の団体客も多かった。まぁ、しかし長年通ってるだけあり、居心地が良い。ワンビルのおしゃれな雰囲気に飲み込まれていた自分とは違う落ち着き。

撮影:ヤマナカリョウ

 メニューは、そば・うどん各種と、丼ものが中心。ワンビルのおしゃれ具合に日和った私だが、ここはみすゞ庵の中でも「映える」メニューで起死回生をはかろう、と、こちらをオーダーした。

みすゞ庵名物 カツカレーそば

撮影:ヤマナカリョウ

 美しい。おしゃれとは、映えるとは、こういうことであろう。

撮影:ヤマナカリョウ

 輝くカレーそばの上に浮かぶカツは、もはやセクシーでさえもある。

撮影:ヤマナカリョウ

 まずはカレースープをいただく。いうまでもなく「蕎麦屋のカレー」で、比較的さらっとしたスープだが、出汁がしっかりと効いており、かつカレーの辛みもしっかり。長年の歴史を経て完成された重厚さを感じる。

撮影:ヤマナカリョウ

 続いて、そばを啜る。ほどよい食感の麺と、スープがしっかり絡んで、最高。いままで何杯これ食べたかわからないが、何回食べても最高は最高。私はこれを食べるとき、どんなに注意してもシャツにカレーを飛ばしてしまうのだが、今日のTシャツは黒。躊躇なく啜りまくる。

撮影:ヤマナカリョウ

 その後、カツに手をつける。どでかいカツに、衣は比較的薄めだろうか、カリっと、サックサクに揚げられたものがすぐに提供されており、それをカレースープで少ししっとりさせたりしながら、存分に楽しむ。

 めちゃくちゃ食べ応えがあるのだが、最後まで飽きない。カツ、蕎麦、スープ、と無言で黙々と食べ続けていると、宇宙を感じる。アクロス・ザ・ユニバース・・・・・。

 完食。しっかり食べて、いい汗かいて、すっかり満足。もはや清涼感さえ感じて店を出ると、また目の前にワンビルがそびえ立つ。

撮影:ヤマナカリョウ

 再開発でアップデートしていく天神という都市の変化・発展も楽しみながら、昔ながらの天神も大切にしていきたい。と、たぶんカレースープが飛び散っている黒Tシャツを着た私だが、しみじみと思った。

そば処 みすゞ庵

住所:福岡市中央区天神1丁目9−4
営業:月~金  11:00〜19:30
   土・祝日 11:00〜18:00


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※この記事内容は公開日時点での情報です。

プロフィール

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ヤマナカ リョウ

惑える40代。飲み歩き・食べ歩きをこよなく愛し「酒ダルマ」と呼ばれるも、40代にして守りに入りやや健康志向。基本ミーハー、浅く広くカルチャー全般に興味。

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