「息子よ、もう限界…」食べ物を使用した自由研究である野菜を“30本爆食い”した話

息子が5年生の時の話です。理科の授業中、先生が話してくれた「浸透圧」に興味を持った息子。「自由研究で試してみたい!」と野菜の漬物に挑戦することにしたんですが…。研究後のことを考えておらず、大量のある野菜を食べることになってしまったのです。

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美味しい漬物作りに挑戦

写真AC

理科の授業の塩についての分野で、漬物は浸透圧の原理を利用していると知った息子。漬物が大好きな息子は、 
「自分でも作ってみたい!」と言い出しました。

日頃から漬物を家で作っているので、どうせなら夏休みの自由研究で挑戦してみようとなりました。「研究をするからにはきちんと作りたい!」と、浸透圧の原理や自由研究での扱い方をインターネットで調べます。浸透圧についてだけなら塩だけで研究できるけれど、「美味しい漬物を作る」となると、塩だけでなく砂糖も混ぜたり、割合を考えたりしないといけないようです。

いろいろ調べた結果、扱いやすく安価で手に入りやすいきゅうりを使って研究することに。そして、テーマは「浸透圧を利用した美味しいきゅうりの漬物の作り方」に決定。

大量のきゅうりに…

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浸透圧を調べるけれど、美味しい漬物の塩分濃度も調べたいので、砂糖の分量は2%に固定し、他の要素である塩分濃度と漬け時間を変えて調べてみることに。塩分を1%、2%、5%、つけ時間を5分、30分、6時間と変えて実験をしてみようとしました。この時点ですでに9本のきゅうりが必要になっていました。

息子はさらにこだわり、
「輪切りの薄さも変えたい!」と、2mm、5mm、1cmで試すことに。結局27本必要になるので、5本入りのきゅうりを6袋買ってきました。

実験を始める前に、「1種類を半分のきゅうりで作れば良いのでは…」と気づけば良かったのですが、私も息子も全く考えつかず、結局1種類に1本使い、さらに余ったきゅうりは塩分濃度を変えて丸ごと漬けてみることに。普段はすぐ飽きてしまう息子ですが、自分で選んだ研究内容だったので、きゅうりを切ったり塩を計ったり、頑張って取り組んでいました。

出来上がったきゅうりの漬物を家族で食べ、「歯応え」や「味」などの特徴をみんなで話し合いながら表などを作成し、写真も入れながら、立派な自由研究が完成しました!しかし、大成功の自由研究の一方で、食卓には山のようなきゅうりの漬物が。最終的に使ったきゅうりは30本になり、もはや1日で食べられる量ではありません。そこで初めて、「食べ物の自由研究をしたら、最後は食べなきゃいけないんだ!」と気づきました。

来年の自由研究のテーマは気をつけよう

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みんなで感想を言いながら食べていた分には美味しかったのですが、さすがに飽きてくるし塩分も気になってくるしで、だんだん食べるのが嫌に。特に塩5%の漬物は、しょっぱすぎてそのままではとても食べられませんでした。

結局半分も消費できず、次の日以降にポテトサラダに入れたり刻んで納豆などに混ぜたりと、アレンジをしながら3日ほどかけて食べ切りました。

食べ物を使った自由研究が初めてということもあり、作ることに一生懸命でその後のことをまったく考えていませんでした。次に食べ物を扱う時は、最後に「食べる」ということをきちんと覚えておこうと思った出来事でした。そして息子は、自由研究の最後に「余ったきゅうりの漬物のアレンジの仕方」というページをプラスして提出していました。

(ファンファン福岡公式ライター/溝野 奏)

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