子ども同士が遊んでいると、避けられないのが怪我。怪我をさせてしまったり、怪我を負ったりと、お互い様なこともあります。あるとき息子の不注意でお友達が出血。申し訳ない気持ちで謝りに行ったのですが、その謝罪がトラブルになるとは思ってもみませんでした…。
仲良くなったお友達のAくん
わが家の下の子どもは現在4歳。穏やかな性格で、基本的に争いごとを好まず、お友達にも優しく接することができる男の子です。息子の幼稚園のお友達の1人にAくんという子がいました。
Aくんとはお迎えの時間がかぶることがあり、だんだんとお迎えの後に近くの公園で遊ぶように。そのため、自然とAくんママとも話すようになりました。
Aくんママは
「パートで働いていてお金が足りない」「子どもってお金がかかるよね」と、よく口にしていました。
「だから、お菓子をあげたり貰ったり、誕生日プレゼントを交換するのはちょっと…」と言うので、「そういうことをしないでほしい」と暗にけん制しているのだと感じていました。
私も無理にお菓子のやり取りや誕生日プレゼントの交換をするつもりはなかったので、「そうだねー」と言いながら、Aくんママの希望を理解していたつもりでいました。
怪我をさせてしまった!

ある日公園で遊んでいたとき。Aくんがブランコに乗り、息子はバッタを追いかけていました。なんとなく様子を見ていたそのときです。
バッタを追いかけていた息子が、急にAくんのブランコの前に飛び込んだのです。息子は走っていた勢いそのまま、ギリギリでAくんのブランコにぶつかりませんでしたが、驚いたAくんは思わずブランコから手を離してしまい後ろに転落。
「大丈夫!?」とAくんママと駆け寄ると、Aくんは大泣き。そばで立ち尽くす息子。AくんママがAくんを抱き起こし、ぶつけたであろう後頭部を確認すると、うっすらと血が手につきました。
「血が出てる!頭を打ったし、すぐに病院に行った方がいいよ!」と動揺する私。Aくんママも少し慌てて「大怪我はしてないとは思うけど、一応病院に行ってくる」と言って、2人は病院へ。
「大怪我じゃありませんように」と思いながら、Aくんママからの連絡を待つこと数時間。
「少し切っただけで何もなかったから大丈夫だよ」と連絡が来て、やっと胸をなでおろしました。
謝罪に激怒

息子や私の不注意で、しかも頭を怪我させてしまったということもあり、後日Aくんに謝罪に行くことに。私は菓子折りを用意して、息子と二人でAくんの家に謝りに行きました。
玄関に出てきたAくんママに
「この間は怪我させちゃってごめんね、これみんなで食べて」と菓子折りを出し、息子も一緒に「ごめんなさい」と頭を下げました。
顔を上げるとAくんママは暗い表情。「やっぱり怒ってたんだ」と内心焦ったのですが、次の言葉は意外なものでした。
「やめてよ。こっちが怪我をさせたとき同じことしなきゃいけないじゃない」と言うのです。
「え?」と聞き返すと、
「うちが怪我させたときも、わざわざ菓子折り買って謝罪に行かなきゃいけなくなるでしょ!面倒だからやめてよ!」と急に声を荒げたのです。
「でも…」と言うと、「もういいよ!」と扉を閉められてしまいました。
その後、1度だけ謝罪の連絡をしましたが返信はなく、Aくんママとはお迎えの時間で会っても避けられるように。Aくんが遊びたいと言っても「用事がある」と言って、公園で遊ぶことはなくなりました。
謝罪拒否の理由にモヤモヤ

お菓子をもらったら今度は返す必要があるなど、そうしたやりとりを避けたいと思っている人がいるのは分かります。ただ、今回のように怪我をさせてしまった場合は、誠意や謝罪の気持ちは、言葉だけでなく菓子折りなどの形でも表すべきだと思っていました。
結果的にAくんママに嫌な思いをさせてしまい申し訳ないと思いつつ、
「自分がやりたくないからやらないで」という理由にモヤモヤもしてしまいます。
公園で遊ぶことはなくなっても、子ども同士は相変わらず仲が良いようで、その点はホッとしています。ママ友に限らず人との付き合い方は難しいなと感じた出来事です。
(ファンファン福岡公式ライター/K)


