福岡といえばラーメン。福岡市地下鉄沿線には、地元民に愛されるラーメン店が点在しています。定番の豚骨から、非豚骨まで、味もスタイルもさまざま。今回は、福岡市地下鉄沿線で気軽に立ち寄れる、ランチにも〆にもぴったりなラーメン店を5つ紹介します。
※本記事は過去取材した店舗のまとめ記事です。情報は取材時のものなので最新情報は、各店舗へ確認してください。
【七隈線ー六本松駅】酒 食堂 ふらっと。

六本松の交差点から護国神社方面に約10歩。大通り沿いの右手、白×黄がテーマカラーの店です。昼はラーメン専門店、夜はちょい飲み歓迎のカジュアルな酒場として営業しています。

ランチタイムの名物は「濃厚鶏白湯(パイタン)そば」。コラーゲンたっぷりのとろりとした鶏スープに、京都の老舗乾物店から仕入れる「焼きあご」の芳醇(ほうじゅん)なだしを合わせた、奥深い味わいのスープが魅力の一杯です。

また、ディナータイムのお品書きには、低温調理で仕上げた「ハツ」や「タン」、じっくり1日かけて煮込んだ「牛すじ煮込み」をはじめとした50品以上の小料理がずらり。

季節限定の日本酒や本格焼酎・生ビール・サワー類など幅広くそろえたお酒と共に楽しめます。

店内には広々としたカウンター席が備わっていて「お1人さまのご利用も多い」と話す店長の保坂慎太郎さん。通りかかれば「ふらっと。」立ち寄りたくなる地域の人々にとっての“いつものお店”として、日夜にぎわっています。
酒 食堂 ふらっと。
住所:福岡市中央区六本松3-9-10 セイスピノス 1階
電話:092-406-5454
営業:
11:30〜14:30(L.O.14:00)
16:00〜22:00(L.O.21:30)
定休日:火曜休
アクセス:七隈線「六本松駅」より徒歩約2分
【七隈線ー天神南】らぁ麺 なお人

「裏天神」と呼ばれる一角にあり、福岡の「非豚骨ラーメン」シーンを引っ張る一店。店主の松崎七音(なおと)さんが作る独創的なラーメンは「鶏と鴨(かも)の醤油(しょうゆ)らぁ麺」、「高級のどぐろらぁ麺」、「白トリュフ香る鶏白湯(パイタン)麺」の3種類。鴨ガラやのどぐろ煮干しなど珍しい食材も用いるスープのうまさはもちろん、それらを構成する“油”の使い方がとにかく秀逸です。

「お客さまに運んだ瞬間に香りが花開くよう、仕上げ油にもひと手間かけています。例えば『鶏と鴨の醤油らぁ麺』には鶏油、貝に白トリュフオイルも隠し味で加えた香味油を使用。まずは芳醇(ほうじゅん)な香りを楽しみ、ひと口飲むと鴨や地鶏のしっかりとしたうまみがガツンとくるように設計しています」と松崎さん。

使う麺は全粒粉入り。チャーシューは花のように立体的に盛るスペイン産豚肩ロース肉と、「桜島どり」のむね肉をともに低温調理で丁寧に仕上げています。「普段は豚骨ラーメン派」という人にもぜひ訪れてほしい一店。新たなラーメンの世界を広げてくれるはずです。
らぁ麺 なお人
住所:福岡市中央区渡辺通5-10-28南天神Yビル1-D
電話:092-401-1540
営業:
月・火・木・金曜(11:00〜15:00)
土・日曜、祝日(11:00〜15:00、18:00〜21:00)
定休日:水曜休
アクセス:七隈線「天神南駅」より徒歩約5分
【七隈線ー野芥駅】初代長浜ラーメン 無銘

野芥駅1番出口から徒歩約5分、野芥交差点の近くに看板を出す「夜営業専門」のラーメン店です。店主の森田直孝さんは、2020年に長い歴史に幕を下ろした名店「長浜将軍」で腕を磨いた生粋のラーメン職人。かつての製法を守り、本場・長浜の味を提供しています。

主役の「ラーメン」は、チャーシュー、キクラゲ、ネギを具材とした王道のスタイル。豚骨100%のクリーミーなスープが、ストレート麺によく絡みます。卓上に据えられた自家製のからし高菜は、「長浜将軍」譲りの刺激的な辛さが特徴で、まろやかなスープの良いアクセントに。最後のひと口まで食べ飽きません。もちろん「替玉」も用意されています。

サイドメニューの充実度も目を引くポイントで、「餃子(ギョーザ)」や「半チャーハン」などの定番に加え、15品以上の日替わりメニューがずらりと並びます。

「“ラーメン居酒屋”のような店を地元・野芥につくりたかった」と話す森田さん。深夜の「無銘」は「あと1杯」を求めるお客で日々にぎわっています。

手作りの名物・からし高菜は「長浜将軍」のレシピを踏襲。パンチのある味わいです。
初代長浜ラーメン 無銘
住所 :福岡市早良区野芥3-1-1
電話:090-5385-4277
営業:
平日 19:00〜27:00(L.O.26:30)
日曜 19:00〜26:00(L.O.25:30)
定休日:月、第2・第4火曜休
アクセス:七隈線「野芥駅」より徒歩約5分
【空港線ー赤坂駅】肉屋うたがわ
大正通り沿いにある肉バル「肉屋うたがわ」は、宮崎のブランド牛・尾崎牛を1頭買いし、自社で精肉店も経営する、まさに“肉のプロ”。そんな強みを生かし、2023年からは尾崎牛を使ったラーメンの販売も始めています。

「スープは牛骨をじっくり炊いた白濁系で、甘く濃厚に味付けした牛スジ肉や牛の脂も合わせるなど尾崎牛のうまみを凝縮した一杯です。豚骨ラーメンにも負けないパンチがありつつ、臭みがなく飲みやすいと好評です」と話すのは、店長の門井将人さん。

「特選尾崎牛骨醤油(しょうゆ)ラーメン」は、同じく尾崎牛を使った牛丼とのセットも用意。別皿のトマトサルサ、小松菜の青唐辛子の薬味で味の変化を楽しみながら、締めはライスを入れてリゾットにするのも醍醐味(だいごみ)です。

「ディナーでもラーメンは用意していますが、ランチタイムは夜よりリーズナブルな値段で楽しめます。『いつものラーメン屋さん』のように気軽に利用してほしいですね」と、門井店長は話します。

「尾崎牛はラーメンにしてもバリうま!なんです」と、店長の門井将人さん。

肉屋うたがわ
住所:福岡市中央区大名2-3-5
電話:092-739-8050
営業:12:00〜15:00、17:00〜23:00、土、日曜12:00〜23:00
定休日:なし
アクセス:空港線「赤坂駅」より徒歩約5分
【箱崎線ー呉服町駅】とまと家

呉服町駅から徒歩約3分のつけ麺店。2008年に開業し、福岡のつけ麺シーンでは先駆け的な存在として根強い人気を誇っています。
店主の貞末昌章さんは元々洋食のシェフでしたが、関東風のつけ麺に魅了され「福岡にも広めたい」と一念発起。食べ歩きを重ね、独学で味を作り込みました。そんな「とまと家」のジャンルは“濃厚豚骨魚介”。東京の有名製麺所「浅草開化楼」の太麺に、豚骨、鶏ガラ、魚粉を主な材料とする濃密なスープがねっとりと絡む重厚感が持ち味です。

「多彩な味の変化も楽しんでいただくつけ麺ですので、最初のつけ汁は極力シンプルに。具もすべて麺の器に盛り付けています。別皿のタマネギ、卓上の柚子(ゆず)酢などを少しずつ入れて味わってください」とほほ笑む貞末さん。

看板メニューの「綱場つけ麺」は、麺量茹(ゆ)で後200gの「小」から「大盛(500g)」まで用意。そのほか、同じく豚&鶏ベースの「豚骨ラーメン」、「魚だし豚骨ラーメン」、「ちゃんぽん」も楽しめます。
とまと家
住所:福岡市博多区綱場町3-11
電話:092-262-5128
営業:11:30〜13:30、18:10〜L.O.20:30
定休日:土、日曜、祝日休み
アクセス:空港線「呉服町駅」から徒歩約3分


