春のショッピングモール駐車場は、いつも以上に混み合います。入学準備や新生活の買い出しが重なり、駐車場は朝から満車状態。「早めに家を出たのに…」と焦りながら駐車場の空きを探すあの時間。ハザードを出して待つ車、横目で探るドライバーたち。そんな中、たまたま停めた一台分のスペースが原因で、まさかの口論に発展するとは思いもしませんでした。
ショッピングモールの駐車場は争奪戦
いつ行っても常に混雑している大型ショッピングモール。特に長期休暇の時期は人でごった返しています。春の週末は入学準備や新生活の買い出しで、駐車場は朝から満車。早めに家を出発したものの、すでに駐車場に入るための長蛇の列ができていました。ようやく駐車場内に入れたと安心したのも束の間。駐車場内は空きを待つ車があちこちにハザードを出して停まっていました。
場内は空きを待つ人のイライラした雰囲気と、もはや駐車場争奪戦と言わんばかりのピリついた空気に包まれていました。そんな中、たまたま目の前の駐車スペースが空き、一台の車が出て行きました。夫はその空いたスペースにすっと車を入れました。
「ずっと待ってたんですけど?」とどこからともなく現れる男性

駐車してシートベルトを外しかけたところに、突然どこからともなく男性が現れました。そして「うち、ずっと待ってたんですけど?」と一言。少し苛立っているようでした。どうやら家族を先に降ろし、自分だけが駐車場探しをしていた様子。近くにハザードを出して車を停め、順番待ちをしていたつもりだったようですが、男性は曲がり角の先に停めて待っていたため、直進してきた夫の視界には入っていなかったようです。
夫も車から降りて事情を説明しますが、男性は自分が先に待っていたのだからと納得せず言い合いに発展。その間にも後続車はどんどん増え、通路は完全に詰まり状態になってしまいました。クラクションこそ鳴らす人はいませんでしたが、明らかに車内から向けられる視線が痛かったのを覚えています。
周りの状況に見かねた私がとった行動

私は次第に周りの様子に焦りと苛立ちを感じました。らちのあかない言い合いをしている夫と男性をみて、段々とイライラが募ってきました。どちらが正しいとかそういうことよりも、周りに迷惑をかけていることの方が気になり早くこの場から立ち去りたい気持ちでいっぱいでした。
私は車を降りわざとヒールの音を大袈裟にコツコツ鳴らしながら男性に近づき一喝しました。「ここに停めたいなら、まずお宅が車を動かしてもらえます?そちらの大きな車が邪魔で、うちも周りも出られないんですけど」と顔をしかめてキツめに言い放ちました。
それまで夫と言い合いしていきり立っていた男性は急に顔色を変え、キョトンとした顔で周りを見渡しました。ようやく周りの状況に気付いたようです。「あっ、すみません」。先程までの勢いは消え、慌てて車を移動。ようやく通路の車が動き始めホッと一安心。買い物する意欲もなくなるほどドッと疲れが押し寄せてきました。
自分のことばかりではなく周りを見て行動することの大切さ
春は新生活の準備や外出が重なり、どこも混雑しがち。そして混雑により思い通りの時間に到着できずイライラしたり、気持ちに余裕がなくなったりする人も多いのかもしれません。でも、自分のことだけでなく「周りがどうなっているか」少し周りにも目を向けるだけで、防げるトラブルもきっと多いと思います。
春の駐車場はトラブルも多めにになりがちですが、ほんの一歩引いて俯瞰してものを見ることで、無駄な感情の衝突を防げるのかもしれません。あの日の出来事は、そんな当たり前だけれど大切なことを、改めて考えさせてくれるきっかけになりました。
(ファンファン福岡公式ライター/つきのあ)





