娘の初めての電車はギャン泣きの大暴れ。何をしても泣き止まない娘に私まで泣きそうになっていたとき現れた救世主が、乗り合わせた男子高校生でした。車両にいた誰もが遠巻きに私たちを見ていた中、彼らの神対応に救われました。
初めての電車、大泣きの娘

娘が1歳半のとき、電車でお出かけをしました。
乗り物が好きな娘にとって初めての電車。どんな反応をするかな?と内心楽しみにしていました。
ピークの時間を避け、娘のお昼寝も調整済み。ご機嫌な娘を連れ、娘の初めての電車にワクワクしながら万全の体制で20分間の電車旅に出発しました。私は娘を抱っこしたまま座席の端へ。初めて見るものに娘は楽しそうにキョロキョロしています。私は
「楽しいねー」と言いながら、娘が動こうとするのを
「座ってようね」と制していました。
しかし、娘はこの時期「歩きたい」気持ちが大きいとき。次第に自由に動けないからか
「いや!」と言い雲行きが怪しくなってきました。
数分後、娘は大泣きです…。「歩かせろ!」と言わんばかりに体をのけぞらせ手足をバタバタ。
私は「すみません…」と言いながら席を立ち、娘を抱っこ紐に押し込んでドアの横に立ちました。
遠巻きに送られてくる視線が痛い…

必死に
「あ!あれなんだ?」と娘の意識を向けようとしますが、大泣きの娘には聞こえず持参したおもちゃも効果ゼロ。のけ反りすぎて、落ちそうになる娘を押さえるのがやっとでした。
ふと周りを見渡せば突き刺さる視線ばかり。
ピークを避けたとは言え、利用客の多い路線なので周りには10人ほどお客さんがいます。
全ての人に「迷惑だ」と言われているようで、私の気持ちも限界でした。
「もう次の駅で1回降りよう…」と、「ハー…」と大きめのため息をついたときでした。
ピタッ!急に泣き止む娘、視線の先には?

ピタッと娘が泣き止んだのです。
「え?」と娘の顔を見ると、娘が私の肩のあたりを見ています。
振り返るとそこにはウサギの人形がユラユラ。人形を持っていたのは、私たちの向かいに座っていた男子高校生でした。私と目が合うと
「あ、すみません!でもよかった!」とにっこり。
高校生はあちこちから人形をひょっこりと出して娘をあやしてくれます。けれどすぐに泣き顔に戻る娘。
高校生は「じゃあ、これならどうだ!」と、人形を高い位置から自分の頭にコツンと当てて
「いてっ!」とやってみせます。
これを見て娘はまたくぎ付け。高校生は何度も繰り返してくれて、その様子を娘がジーっと見ています。
私も一緒になって
「お兄さんも面白いね!」と盛り上げました。
すると、今度は高校生のお友達がきて、
「みてみてー」と、おもむろに人形を自分の頭の上において手にポトンと落としました。
これを見て娘は爆笑。さっきまでのギャン泣きが嘘のようにニコニコしていました。心が折れそうになっていた私は「ありがとうございます…」と嬉しくて半泣き。
結局私たちが降りるまでの十分間、ずっと娘をあやしてくれていました。
駅で降りる前、「本当にありがとうございました」と改めてお礼。高校生2人は
「笑ってくれてよかったです」とさわやかな笑顔で言ってくれ、優しい言葉に胸がいっぱいになりました。
私たちが電車を降りてからもずっと手を振ってくれていた彼ら。
普段は人見知りの娘も、この日ばかりは「バイバイ?」と悲しそうな表情でした。
同じ車両に乗る大人たちが遠巻きに私たち親子の様子をうかがっていた中、声をかけるのはとても勇気が必要だったと思います。彼らの神対応に本当に救われました。
(ファンファン福岡公式ライター/K)





