私は成人した娘2人と、3階建ての一軒家に住んでいます。わが家の車は、家のすぐ横にある月極駐車場に停めているのですが、ある時から、左隣に白いファミリーカーが停まるようになりました。それから1カ月ほど経ったある時、事件が起きたのです。
警察からの電話~トラブルの始まり~

ある日、車でお出かけをしていた帰り途中で携帯が鳴りました。あまりにも長く鳴っていたので、路肩に車を停め電話に出ると警察からでした。
「○○警察署です」
「はい!?」
私は“なんだ!?”と頭の中を色んなことが駆け巡りました。真っ先に頭をよぎったのは「娘に何かあったのか!?」ということでした。
警察からの突然の電話は、何を言われるのかとドキドキしてしまいます。
「○○駐車場借りていますよね?その件で」
ん?駐車場…?
今から帰ると伝え、家に着くと警察の方が2名待っていました。話を聞くと、「左隣の白いファミリーカーにドアをぶつけていませんか?」とのこと。その白い車の左後ろのドアを開けた時の位置に、傷があると説明されました。
確かに傷はあったけれど…

車を確認すると確かに小さな傷がついていました。もちろん、本当にぶつけていたら誠意をもって対応しなければいけないと思いますが、何か腑に落ちない気分に。よく考えてみると、そのファミリーカーが停まり出したここ1、2カ月くらいは、誰かを後ろに乗せた記憶がなく、ドアを開けたことはなかったのです。
「うちがぶつけたという事であれば修理させていただく等の対応はしますが、全く記憶がないです」と警察の方に伝えその日は終わり、その後連絡は何もありませんでした。
その日を境に、まるで私が嫌がらせをしていると勘違いしているかのような出来事が始まったのです…。
タバコの灰が降ってくる!?
警察から電話がきて数週間後、出かけるために車へ向かったときのことです。隣の白いファミリーカーのフロントガラスに貼られた白い紙が目に入りました。
よく見るとそこにはこう書かれていました。
「車にタバコの灰がついています。隣の一軒家の2階からだと思います。続くようなら警察に通報します」
隣の一軒家とは、わが家のことです。確かに、普段2階のキッチンの窓を開けてタバコを吸っています。きっと外から、その様子が見えたのだと思います。
もちろん、2階の窓からタバコの灰を捨てるようなことはありません。だからこそ「どういうこと??」と、頭が追い付かない状態でした。
ボンネットにペンキ!?

タバコの灰を2階から外に落としていると疑いをかけられてから、さらに数日後。次女と出かけるために車へ向かうと、白いファミリーカーの所有者が立っていました。30代後半くらいの女性で、私と次女を睨みつけるようにこちらを見ていました。
「え?」と思った瞬間、白いファミリーカーのボンネットに違和感を覚え目を向けると、手の形をした青いペンキのような塗料がついていたのです。
「え?え?え?え?」「どうしたんですか!?」と思わず声が出そうなりました。
私と次女を睨んでいたのは、私たちがやったと思い込んでいたからだと思います。女性はそのまま立ち去りましたが、何もやっていない私からすると、誤解されたままで、すごく納得のいかない気分の日々が続きました。
その後、白いファミリーカーは別の駐車場へ移ったようで、見かけなくなりました。私たち家族に対しても、それ以降は何事もなく、平穏な日常が戻ってきたのです。
車のドアをぶつけられたことを警察に相談したことで、“私が嫌がらせをし始めた”と誤解されたのかもしれません。結局タバコの灰も、ボンネットの手形も何だったのかは分からず、私の中にはただただモヤモヤだけが残った出来事でした。
(ファンファン福岡公式ライター/NaoPico)





