Re:祖母が語った不思議な話・拾陸(16)「姿見」

私が小さい頃、明治生まれの祖母はちょっと怖くて不思議な話をたくさん聞かせてくれました。祖母の思い出とともに少しずつアップしていきます。
※「祖母が語った不思議な話」シリーズは現在も連載中ですが、サーバー変更にともない初期の話が消えてしまったので、再アップしていきます。

イラスト:チョコ太郎(協力:猫チョコ製作所)

「初めて見た時からなんとなくいやな感じがしたんだよ」
祖母はそう話し始めた。

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祖母が七歳の頃、叔母の家が改築された。
平屋に二階を造るというけっこう大きなものだった。
お披露目に呼ばれた祖母は新たに造られた二階への階段の踊り場に姿見(鏡)があるのに目をとめた。
それはとても大きく、そして古かった。

新しい階段とはちぐはぐで、そこだけが暗く感じる。
祖母は足早にその横を通りすぎようとした。

「?」

姿見の端に黄色い着物ちらっと見えたような気がした。
戻ってじっと見たが何も映らない。
二階に上がり宴席の叔母に姿見の事を尋ねると
「改修の時に天井を壊したら立派な鏡があるじゃない。古いけど捨てるのももったいないから飾ったのよ」と嬉しそうだった。

夜も更けお開きとなり皆が階段を降りていると、一人の女性客が階段から滑り落ちた。
右脚の骨が折れる大怪我だった。

それから半年ほどして祖母が叔母の家に行くと姿見が無い。
「あれから何人も階段で怪我をしてね。それも右脚ばかり…気持ちが悪いから外そうとしたら粉々に割れたのよ。私もそれで切っちゃって」
そう話した叔母の右脚には包帯が巻かれていた。

チョコ太郎より

初期話が消えてしまったので、あらためて読めるようにアップしていきます。また、「新・祖母が語った不思議な話」も連載中ですので、ご希望や感想、「こんな話が読みたい」「こんな妖怪の話が聞きたい」「こんな話を知っている」といった声をぜひお聞かせください。一言でも大丈夫です!下記のフォームからどうぞ。

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