Re:祖母が語った不思議な話・捌(14)「海が呼ぶ」

私が小さい頃、明治生まれの祖母はちょっと怖くて不思議な話をたくさん聞かせてくれました。祖母の思い出とともに少しずつアップしていきます。
※「祖母が語った不思議な話」シリーズは現在も連載中ですが、サーバー変更にともない初期の話が消えてしまったので、再アップしていきます。

イラスト:チョコ太郎(協力:猫チョコ製作所)

ある日ずっと寝付いていた親戚の勘次さんの訃報が届いた。
周りの誰もが「もう長くはないだろう」と思っていたので驚きはなかった。
十一歳だった祖母は母親とお通夜に出かけた。

「この度はご愁傷さまでございます。ご回復を祈っておりましたのに、残念でなりません」

祖母の母がお悔やみを述べたが、喪主である奥さんの様子がおかしい。
目は虚空を見つめ、反応が無い。
悲しみではなく、驚愕の表情で固まっている。

違和感を感じながらも焼香を済ませ、いとまを告げようとしたとき弔問客の話が耳に入ってきた。

「病気で亡くなったんじゃない?」
「海で見つかったんだ、停めてあった舟の下から。溺死だと」
「そりゃおかしい!勘次は寝たきりだったろう?」
「動けなかったはずなんだが、この家から海まで浜に足跡が残っていたらしい。それですぐに見つかったんだ」

「なにか分からないものに呼ばれて、勘次さんは海に連れて行かれたんだ!」
祖母はそう確信したそうだ。

チョコ太郎より

初期話が消えてしまったので、あらためて読めるようにアップしていきます。また、「新・祖母が語った不思議な話」も連載中ですので、ご希望や感想、「こんな話が読みたい」「こんな妖怪の話が聞きたい」「こんな話を知っている」といった声をぜひお聞かせください。一言でも大丈夫です!下記のフォームからどうぞ。

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